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大いなる西部のduneのレビュー・感想・評価

大いなる西部(1958年製作の映画)
4.5
『真昼の決闘』と並んで50年代においては珍しいリベラルな価値観から描かれる西部劇。

グレゴリー・ペック演じる東部から訪れた主人公ジム・マッケーの理性や人道主義は西部劇の主人公としては異端そのもの。徹底してモメ事を避け、時には暴力も駆使するが、漢気や強さを周囲に見せびらかすことが一切ない。町人の理解を得られないのはもちろんのこと、許嫁までもが彼を臆病者となじる始末。一見広大に見える西部が、「男らしさ」に裏打ちされた極めて閉鎖的な空間であることを批評的にえぐり出している。傑作。
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