みみしゃ

パリ、テキサスのみみしゃのレビュー・感想・評価

パリ、テキサス(1984年製作の映画)
4.0
「You’re my brother
 You can talk to me 」

「「667-DJP」」

「4年って長いか?」
「子供にとっては長い
 人生の半分だ」

「思い出したよ
 土地を買った理由
 父さんと母さんが愛し合った場所
 そこで僕は始まったんだ」

「映画の中だけのママだ
 遥か遠くの銀河系みたい」

「パパが2人いるなんてついてるね」

「この人は?」
「パパのお父さん
 君のお爺さんだ」
「今どこに?」
「この写真の何年か後に死んだ」
「その人が死んじゃったって感じる?」
「つまり?」
「その人が歩いたり話したりしてるのは
 覚えてる?」
「ああ」
「じゃあその人が死んだって感じる?」
「時々ね」
「僕はずっと感じてたよ
 パパが生きてるって
 ママもどこかで生きてるって」

「ママは今どこにいるの?」
「分からんがヒューストンのどこかだ」
「宇宙センターのある街だ」

「まずは旅の買い出しだ
 シャツと歯ブラシがいる」
「あとトランシーバーも」

「来月は8歳だ」
「なに?」
「来月には僕は8歳だ」

「不思議な場所でしょ?
 私からはあなたは見えない
 分かるわ
 初対面の人と話すのは緊張するわよね
 話して 聞いてるから」

「話すのには慣れてる
 いつも話してるから」

「2人は将来のことに無頓着だった
 一緒にいるのが楽しかったからだ
 男は女を深く愛していた」

「私、あなたが去った後も話しかけ続けた
 何ヶ月も歩いて話し続けた
 でも今は何を話していいかわからない
 想像のあなたの方が楽
 本当にそこにいるみたいに
 想像のあなたは何の答えてくれた
 ここに来てからはいつもあなたと話してた
 どの男からもあなたの声がする」
みみしゃ

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