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パリ、テキサスのabdmのレビュー・感想・評価

パリ、テキサス(1984年製作の映画)
3.5
妻子持ちの男が4年間失踪し、突如砂漠のど真ん中に現れる。そして息子と再会し、共に妻を探しにテキサスへ向かう。

マジックミラーを使った演出が素晴らし過ぎてただただ見惚れてしまった。
部屋の暗さが変わった途端、彼女の顔に浮かび上がってきたモノとは……。そこには自分が本当に愛していたものが映る。

題名のパリ、テキサスのパリとはあのフランスのパリではなく、テキサスに実際に存在する地名らしい。知らなかったよそんな名前の場所があるなんて。
しかしこの映画でそのような場所が登場するのはたった一回、しかも写真だけ。
ではパリ、テキサスは一体主人公にとってどう関係があるのか、そもそもその場所はなんなのか、というのを考えると面白い。
そのように中心をあえてグレーにしたことによって観たあとも生き続ける映画であった。
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