TIKO

パーフェクト ワールドのTIKOのネタバレレビュー・内容・結末

パーフェクト ワールド(1993年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

 最後のシーンが感動した。冒頭のシーンでは気持ちよく寝転んでいるように見えるが、それがラストにつながる演出も良かった。
 父親の愛情に飢えているケビンコスナーは人質の男の子に父親らしいことをしてあげるが、そんなふうに良い人に見えても、やっぱり犯罪者なのだということが垣間見えるシーンが、重たく見えた。人に銃を突きつけて脅すケビンコスナーに怯えるフィリップの表情に、それがよく現れていたと思う。
 クリントイーストウッドがぜんぜん活躍しないので何のために出てきたんだと思ったが、実はケビンコスナーを父親から守るために少年院送りにしていたり、最後は警察官の中で唯一ケビンコスナーの思いを受け止めようとしていたりと、優しさが見えて良いキャラクターだったと思う。
 脱獄犯と男の子のやりとりが微笑ましくて、でも二人がずっと楽しいまま過ごせるはずがないことも見ていて予想がつくから、楽しいシーンを見てもなんとなく切なくなってしまった。
TIKO

TIKO