ちゃんみな

パーフェクト ワールドのちゃんみなのレビュー・感想・評価

パーフェクト ワールド(1993年製作の映画)
4.3
ヒューマン。ロードムービー。

根は悪い奴ではない脱獄犯ブッチ(ケビンコスナー)と人質の子供フィリップが逃亡しながら心通わせていく話。エホバの証人の家庭で育ったフィリップはハロウィンやクリスマスなどの楽しいことをさせてもらえなかった。ブッチは父親から一度だけ送られてきたアラスカの絵ハガキを大事に持っていて、脱獄をしてからアラスカを目指す。2人はだんだんと心を通わせていくが、ある日、子供を執拗に叱る家庭に出くわす。ブッチがその父親を脅している時にフィリップがブッチを撃ってしまう。そのまま警察に見つかりブッチは撃たれて死んでしまう。フィリップはお母さんと再会できて、ヘリの中から死んだブッチを上から見つめる。


あらゆる場面でフィリップに『自分で選択しろ。』『やりたいことをやれ。』と言うことを言うブッチ。自分に言われてるような気がした。フィリップの父は亡くなっている。

一方ブッチの父親は暴力を振るうような父親だった。それでもそんな父親から送られてきたアラスカの絵ハガキをたよりにアラスカ、ブッチにとってのパーフェクトワールドを目指す。


父親の愛情を十分に受けていない2人。ブッチはフィリップに対して時に父親、時に相棒のように振る舞う。フィリップはブッチと出会えて良かったと思う。


だんだんと2人の絆が深まっていくのが良かった。所々笑えるし。とにかくフィリップのキャスパー姿がたまんなく可愛かった。あれは可愛い。食べれる。


途中のシーンでフィリップがブッチの手を繋ぎにいって離されてまた繋ぎにいって、ってところも可愛かったし、そして最後のシーンではしっかり手を繋いで警察の方へ歩いてくるのが印象的だった。


そしてクリントイーストウッドは相変わらずとっつきにくいおじさん役だった。いつだってしかめっ面よ。


話自体はだんだん予測できて先に悲しくなっちゃう。だけどとてもいい映画であるし、考えることもあると思う。またしばらくしたら見たい。

1993 アメリカ