あかり

パーフェクト ワールドのあかりのレビュー・感想・評価

パーフェクト ワールド(1993年製作の映画)
4.2
こういうのはダメです、涙腺が死にました。

脱獄犯と人質の少年のロードムービーと呼べば良いんでしょうか。儚いです。切ないです。愛おしいです。
ブッチの生い立ちを知ってから、あまりにも不憫すぎて、ラストシーンはもう、やりきれない怒りと悲しみと、どこにもぶつけられない感情で飛び去って行くヘリを見つめました。
結果として脱獄した誘拐犯としてのデータが残ることになってしまったけど、私が2時間覗き見したブッチとフィリップは誘拐犯と人質という関係ではなく、男と男の友情で結ばれたバディでした。とても良いバディでした。ラスト、一度は振り払った手をしっかりと握り合い支えあいながら歩いて行くのには胸がぎゅっと締め付けられました。
純粋な彼の目にフィリップを想うクールで優しいありのままのブッチの姿がそれ以後も残っていることを祈ります。
あかり

あかり