EDDIE

パーフェクト ワールドのEDDIEのレビュー・感想・評価

パーフェクト ワールド(1993年製作の映画)
4.8
少年と脱獄犯の友情をも超えた絆を描くイーストウッド監督・出演の傑作。最高の感動作であり最悪の結末。物語のはじまりと終わりを繋ぐラストの美しさは映画として満点。

何度観てもいい!だけど何度観ても結末は変わらない。満点にしたいぐらい好きな作品だけど、満点にできない無情な結末。
『ダンス・ウィズ・ウルブズ』に次いで大好きなケビン・コスナーの主演作です。

物語を一緒に追いかけている鑑賞者はブッチ(ケビン・コスナー)が生粋の悪者だとは思わない。人質にしてしまった少年フィリップに危害を加えることなく、少しずつ歩み寄り「大人の男」として大切なことを教えていく親父のような存在。2人は確実に信頼し合い、親子並みの愛を育んできました。
結末に“if”を想像しない人はいないのではないか。
もし違う結末ならば…フィリップは将来に渡り忘れられない心の傷を負うことはなく、きっと更生して刑務所から出てくるブッチと強い絆で長きに渡り強固な関係性を築いていけたんじゃないかと。

逃亡者を追うレッド・ガーネット(クリント・イーストウッド)とサリー・ガーバー(ローラ・ダーン)も、ラストはめちゃくちゃカッコいい。
若き日のローラ・ダーンは今と変わらずローラ・ダーンでした。

一つの大きな選択が後悔を生むかもしれない。そんな可能性を教えてくれる最高の作品。私はこれから長きに渡っても何度も観ることでしょう。
もし未鑑賞の方がいらっしゃいましたら、是非とも観ていただきたい作品です。誰にでもオススメができます。

※2020年自宅鑑賞31本目
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