Rou郞

第三の男のRou郞のレビュー・感想・評価

第三の男(1949年製作の映画)
5.0
純然たる悪に会える。

この映画でオーソン・ウェルズを知り、「会えてよかった」とそう思った。一番好きな悪役(かも‥)です。

彼の動機は単純明快。だがそれ故に非道で醜悪。だから強烈な印象放ち、私たちの記憶に残る。
観覧車の場面は何度も巻き戻してしまう。悪役の台詞には力強さとその魅力が備わってるが、今作のオーソン・ウェルズも申し分ない。合理的で知的さも感じられるがやはり常人には受け入れがたい理屈だ。
それを平然とした態度で表れ、持論を語るのだから衝撃的で魅力的だ。

そして周知の通り、影の使い方がたまらない。例の子供とオーソン・ウェルズの登場シーン、ラストの下水道と盛り沢山の名場面。皆さんの好きなシーンにあえるのは間違いない!!!

ラストも最高でしたね。
これまでに様々なメロディーへと変わってきたのが、また違ったものになって出てくる。どこかむなしく、切なく感じるんです。風景とメロディーが合わさりキャストが際立つ。好きなラストの一つです。
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