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カラスの親指のMrMINEのレビュー・感想・評価

カラスの親指(2012年製作の映画)
3.9
学生時代に読んで、小説の面白さ、活字の大切さ、ページをめくるドキドキ感を深く感じさせられた作品。

この実写映画化もまた、小説と似たような面白さ、ドキドキ感が各所に散りばめられている。

勿論、物語の本筋自体にも感動させられて、感心させられるが、演者の演技や映画の撮り方、カットなどなど散りばめられた〝17のチェックポイント〟という伏線の趣向がおもしろい。
その伏線の存在を知ると“見返したくなる映画”になること間違いなしだ。
(伏線のポイントに関してはググっていただきたい)

映画通どころか、映像に携わっている人物が見てもなかなか感じ取りにくい伏線もあり、これは多くの人たちが目の前で流れている映画に騙されて、引っ掛けられている事だろう…。(ちなみに、僕は17個のうち、7個には気づけた)

村上ショージ氏の詐欺師の演技が個人的にはハマった。
クセの抜けない話し方、クライマックスでの哀愁漂う演技など、コメディアン的雰囲気を抜かない演じ方に心奪われた。

P.S.小説を映画化したくなる日本映画界の気持ちがわかった気がした作品だった。
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