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継承盃のmitakosamaのレビュー・感想・評価

継承盃(1992年製作の映画)
2.7
東映YouTubeにて。暴対法の影響を受けてか、東映が90年代に作ったヤクザ映画のコメディ。
東映ヤクザ映画のセルフパロディでもあるだろうし、ヤクザ映画しか撮ってこなかったツケとして自社が作ったブランドの切り売りにも見える。
この映画はヤクザそのものが時代遅れの産物として描いている節があるもんな。コレはすなわち東映自らがヤクザ映画を過去の遺物にしたってことだもん。
監督に当時新進気鋭だった大森一樹を起用したことからも、その意図を感じる。

ヤクザの大組織が代替わり。芦田伸介から梅宮辰夫へ。警察の目が厳しい中、前組長の意向で大々的に継承式を行うことになる。注目は暴対法で暴力団が大っぴらに活動できなくなっているという時代背景だ。

だが、媒酌人(内田康夫)が倒れ代わりを探すことに。
式を仕切る隆大介がタクボンに代わりを連れてくるよう命令し、タクボンの事故により子分の真田広之が任されることとなる。

主人公の真田は元証券マンの新人ヤクザ。田舎の組員の居ない親分(緒形拳)を連れていく。緒方の奥さんに古手川祐子。

途中、大竹まことや上田耕一などの組員がもめ事を起こして、会場が使えなくなる。
そんな中、真田の機転でホテルの中華料理屋を改装して執り行うことにする。

緒形拳が完全なアル中な上、姉さんの古手川がヤクザ嫌いで板挟みの中真田が孤軍奮闘。
結果継承式を成功に導く。

確かにコメディではあるのだが、そこまではっちゃけることが出来てないのも事実。
面白くなりそうな要素は結構あるのに全体を通してみると、そこまで笑えるものになってない。

それに、真田と古手川のロマンス、いるかなぁ???古手川が真田に落ちるのも唐突なだけだし、なんか奥さんが寝取られて緒形拳が哀れだし、そもそも最初から気があった真田が気持ち悪くなるよな。
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