けーはち

愛と哀しみの果てのけーはちのレビュー・感想・評価

愛と哀しみの果て(1985年製作の映画)
3.3
デンマークの作家イサク・ディネセンの実体験を元にした、アフリカにおける女農園主のドラマ。20世紀初頭当時としては「自らの意思で男爵夫人の地位を得て、アフリカで黒人を教育したり農地を経営しつつ、当地でワイルドなイケメン彼氏も作る、勇敢で賢くて自由主義的・啓蒙的・進歩的な女性作家」とは見えるが、現代人としては白人支配階層の植民地主義的な驕りも感じないではない。支配欲、所有欲と愛情をゴッチャにしてないか、というのは劇中ロバート・レッドフォード演じるアフリカそのものを象徴するようなワイルドな男から結婚を断られる際にツッコミがある所。とにかくアフリカに逞しく生きるメリル・ストリープが見どころで、舞台や映像、ロケも壮大で悪くはないんだが、今の目線で見ると、ちょっとダラダラと長いね。