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ジュリアのshijukaraのレビュー・感想・評価

ジュリア(1977年製作の映画)
3.9
アメリカの作家リリアン・ヘルマンの自伝を原作とした、劇作家リリアンと反ナチス運動家ジュリアの友情を描いた作品。

序盤は幼少期の2人の出会いを描いている。
大富豪のご令嬢だったジュリアが幼いながらに社会の違和感を感じている。その頃からかリリアンは、社会を変えていきたいという強い野望を持った女性像であるジュリアに憧れを抱いているのがわかる。

後半は、反ナチス運動家であるジュリアの政治運動にリリアンが協力する場面が描かれる。
運動資金をドイツに運ぶ道中のシーン。人物を極端にアップで映したり、リリアンの前に急に協力者が現れたり、、、。
味方が誰か分からないいつバレてもおかしくないスリリングさと、当時社会の重苦しい空気感が重なってなんともいえず嫌な緊張感がある。

現代に生きてるから分かる当時の違和感を終始うまく描かれているが、その中で2人の友情の繊細な輝きはほんとに素晴らしかった。

デビュー作であるとはいってもメリル・ストリープ、贅沢な使い方されています、、、
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