うめ

ジュリアのうめのレビュー・感想・評価

ジュリア(1977年製作の映画)
3.8
女性の友情。
これまで、たくさんの映画にされてきたテーマですが…
これほどまでに気高くて苦しくて美しいものがいくつあっただろう?

活発で前に進む事を恐れないジュリア(ヴァネッサ・レッドグレーブ)と反対に慎重なリリアン(ジェーン・フォンダ)
逆な性格に惹かれ合う二人は、幼い頃から特別な関係を築いていく。
そして、月日が経ち…
作家として踏み出したリリアンと反ナチス活動に身を置くジュリア。
距離が出来てしまった二人だったが、変わらない想い。
会いたい。
それ以上に大事なものなどない。

二人とリリアンのパートナーのハメットを加えたドラマから一転して緊張感あふれる展開に。
そこからの緊張感はとんでもない。
実話がベースという驚きと共に、だからこその説得力。
現実の持つ辛さ。

また、メインの二人の演技が素晴らしい。
微笑みにも、涙にも、怒りにも…
感じられる表現の深み。
台詞一つとっても、揺れる心を感じさせてくれる。

最後まで、濃密な時間を味あわせてくれる作品でした。
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