すー

女系家族のすーのレビュー・感想・評価

女系家族(1963年製作の映画)
5.0
遺産相続をめぐる本性むき出しのどろどろの闘い。
キャラの立った役者さんぞろいでわくわくせずにいられない!

欲深でいじわるで意固地になってる出戻り長女と、
姉よりはまだ良心がありそうだけど物欲は姉さんに負けとらんです次女と、
すーとおすまし賢そうな三女と、
どの角度から見ても性格悪いやろ、叔母はんと、
敵か味方か、やっぱ敵か、というか一番やっかいな番頭さんと、
絶対長女騙されるだろ、という登場からいけ好かないイロモンの踊りのセンセ。

そして3姉妹+叔母に虐げられる美しい愛人。しかしこの愛人の微笑は何かを企てているような余裕さえ感じられる妖艶さ。

「人間」が描かれているなあと感心しました。この時代の俳優さんたちの生きざまが見えるといいますか、完全に映画の中の人になっている安定感。


昭和日本が大切にしていた数々の物品が、遺産という形で出てくるのも見ていて文化を感じて楽しかったです。
すー

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