海辺の殺人事件。現場には海草などが残されていた。新東宝の海女もののような出だし。それから、催眠術師、心理学者などが登場。催眠術師が医師に助言する。犯人は太古の生物だ、と。催眠術師の助手アンドレアが医師に魅かれていることに嫉妬、アンドレアの前世から半魚人を呼び出す…。半魚人が皆殺しにして消え去る。
前世とか、催眠術、それにモンスターと、お膳立ては面白そうだ。それが巧く活かせているかとなると、もっと捻りを利かせたのではないか。
ところで、監督のエドワード・L・カーンは、世界映画人名事典・監督篇(キネマ旬報社)に載っていない。だが、32年から63年まで50本を超える作品を残している。興味深いのは、32年『聖ジョンソン』がジョン・ヒューストン脚本の西部劇が第1作。それから22年のブランクがあり、本作でfぐっき、以来AIPの宇宙人、怪物映画専門になる。不思議な履歴だ。