爆裂BOX

サンシャイン2057の爆裂BOXのレビュー・感想・評価

サンシャイン2057(2007年製作の映画)
3.7
50年後の未来、太陽の活動が終焉を迎えようとしていた。核爆弾で太陽の活動を蘇らせるため、カネダ船長を始めとした8人のエキスパートを乗せたイカロス2号は太陽に向かっていた…というストーリー。
「28日後...」のダニー・ボイル監督によるホラー・サスペンス要素のあるSF映画です。
太陽に向かっていたイカロス2号は、7年前に同じミッションに向い、行方不明になったイカロス1号からの救難信号を受け取り、議論の末軌道修正し向かう事に。しかし彼らに次々とトラブルが降りかかるという内容です。
まず全編通してCGのクオリティが素晴らしく、光輝く太陽やイカロス2号の外観などその美麗な映像が目を引きます。黄金色に輝く鎧みたいな宇宙服も強く印象に残りました。
序盤はクルーの人間模様などが描かれてちょっとまったりしてますが、イカロス1号からの救難信号を受信して、軌道修正して向かい始めてからトラブルに見舞われていきます。ここで無視してそのままミッション続行するか、それとも向かってイカロス1号の核爆弾も回収してミッションの成功率を上げるかの議論もちょっと面白かったですね。どっちのいう事も一理あって。結果的には無視した方が良かったんだけどね(笑)
一番最初のトラブルはトレイのミスが致命的すぎましたね。最初は自殺しないように励ましてたけどあんな事になっちゃったらねぇ…植物や酸素を生成する菜園で爆発が起きて炎に包まれるシーンや船長カネダが強烈な太陽光線に包まれて死ぬシーンは映像的にも迫力あって見応えありました。
その後辿り着いたイカロス1号の調査中にドッグが破損し、何とか戻ろうとするシーンも緊迫感あってハラハラしました。しがみついてた一人が引っかかって弾き飛ばされる所は分かっていても「ああ…」となりましたね。
キャスト陣も豪華でしたね。「28日後...」に続いてキリアン・マーフィが主演で、ローズ・バーンにミシェル・ヨー、クリフ・カーティスに何と言っても我らが真田広之!でも存在感あって渋い船長だったのに一番最初に退場するとは…クリス・エヴァンス演じるメイスは、主人公に突っかかったり嫌な奴枠かと思ったけど、イカロス1号からの脱出時に核爆弾扱えるキャパに宇宙服着せて確実に助かる様にして自分達も助かる努力したり、冷たいようだけど合理的な判断したりミッション達成の為に一番頑張ってましたね。後半もこの人の活躍無かったらミッション達成できなかったし。
後半からは狂人と化したイカロス1号のピンバッカー船長がイカロス2号に乗り込んできてホラータッチの展開になっていきます。「船内に5人いる」とイカロスに告げられる所はゾッとしました。太陽の熱に焼かれたためか人体模型みたいになったピンバッカーのビジュアルもホラー感あります。このピンバッカーのシーンになるとブレる様なモーフィング映像にかかる所は見辛いだけだったな。船長があんな考えに取り憑かれたのはクリフ・カーティスや真田広之の様に太陽に魅せられたためか。「イベント・ホライゾン」といい、宇宙で救難信号来ても行っちゃいけないね(笑)
主人公達が助からないのはもう途中で決まってたけど、ピンバッカーの妨害にあいながらもミッションを成し遂げる所ハラハラしましたし、太陽の熱と炎に包まれるシーンは美しかったな。ピンバッカーの腕の肉がべりべりはがれる所はちょっとグロい。
太陽の光に照らされるラストは希望感じられる美しいものでした。
後半の展開は賛否両論あると思いますが、全体的には映像も美しくて楽しめた作品でした。
今回で今年最後のレビューになります。今年も沢山のいいね!やコメントありがとうございました。皆様のレビューも大変参考になりました。来年はレビュー書けない時もあるかもしれませんがまたよろしくお願いします!良いお年を~。