Akiyoshi

サンシャイン2057のAkiyoshiのレビュー・感想・評価

サンシャイン2057(2007年製作の映画)
3.6
まずは前座

8月11日(木) 祝日・山の日
アメコミ映画の「X-MENアポカリプス」
ディズニーの「ジャングル・ブック」
ミニオンズのスタッフの「ペット」
が被ってしまいましたね。しかも、話題の「シン・ゴジラ」や「ファインディング・ドリー」または「ワンピース」など子どもも大人も喜ぶ映画ばかり……どこの映画館も混雑は避けられないでしょう。そんな中、地元の映画館や都市部の映画館の情報を見ると、どこの映画館も一番大きなスクリーンは全て「ジャングル・ブック」。
ディズニー強いな~~。
私も映画館に行く予定ですが、お目当ては……。

前座はこの辺にして、山の日だから山の映画を探そうと思って探していたところ……全く「山」要素が無さそうな本作を発見。ジャケットが気になり、即鑑賞しました!

日本では「太陽、勘弁してくれ……」って感じの暑さが続いております。
そんな中で「サンシャイン2057」を鑑賞。
なんだか観てるだけで暑い映画。
でも冷たくなる演出もあるよ!

50年後の近未来、太陽の消滅により地球も滅亡の危機にさらされていた。人類最後の望みを託されたのは、宇宙船イカロス2号に搭乗した男女8人のエリートたち。彼らは可能な限り太陽に接近し、太陽を再生させるという任務に挑む。

「イカロス」の名を冠した宇宙船が太陽へ向かう。人における太陽の存在がどのようなものかを表現する演出がある。翼を焼かれ、それでも挑む人間とは一体なんなのか。人間の絶対的上位の立場である太陽の力を思い知る。
「トレイン・スポッティング」や「ザ・ビーチ」に通ずるものがあり、ダニー・ボイル監督の映画が好きな人は、本作も気に入ると思う。

本作品はSFというジャンルの中に、哲学的な要素が入ってきたり、神話からの影響を受けているように感じた。
思っていたより本格的なSFで、アクション色が強いエンターテイメントな要素よりも考えることが多い科学的なSFだった。と言っても「インター・ステラー」のように専門用語がバンバン出るわけではない。マニア向けっちゃあマニア向けの映画ではある。そんなSFの中でも「人間にとっての太陽とは?」というテーマを持ち出し、哲学を絡めてくる。一見地味だが、実は壮大なテーマだった。

あらかじめ言っておくと本作品は、
「エイリアンと戦うSF」映画ではなく、
「未知の宇宙に触れる」映画でもない。
地球の未来を賭けた戦いである。
ディザスタームービーに近いかもしれない。パニック映画でもあるが、人の内面にも迫る。そんな描写がありつつも誇り高い戦士たちが太陽に向かう。人間の良い部分、悪い部分が出ている描写はドラマ感を充実させ「どうするべきか」という点で争いを選ぶ世界を指していると思った。
人は多くの犠牲の上に成り立っているぞ!と言わんばかりの見せ方があり、太陽に対してのイメージもなるほどなぁと感じた。

シチュエーションホラーとしても科学的なSFとしても考え、感じることができる映画だった。

真田さんが出ていますが、侍じゃなくて良かったです。
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