Jeffrey

ファイト・クラブのJeffreyのレビュー・感想・評価

ファイト・クラブ(1999年製作の映画)
3.8
「ファイト・クラブ」

〜最初に一言、ビル・メカニックが20世紀フォックスがこれまで作った最高傑作の1本だと大絶賛しただけあって、キューブリックのオマージュが見て取れるフィンチャーの傑作である〜

冒頭、暗い画面に男の声が響く。ナレーターが続き、アナーキーな男と機内の中で遭遇する。名はタイラー、北欧の人気家具のコンドミニアムに暮らすもう1人の男、石鹸、暴力、テロ、爆発、尿、ポルノ、廃墟。今、アンダーグラウンドなリングで混沌とした殴り合いが始まる…本作は1999年にデヴィッド・フィンチャーがブラッド・ピットとエドワード・ノートンを主演にしたチャック・パラニュークの同名小説の映画化で、この度BDにて再鑑賞したが面白い。本作は小説と映画とも主人公の一人称視点で進行するけど、主人公の名前は終盤まで明らかにされない。公開当時やDVD版で規制の問題でカットされていたサブリミナルカットがBDで復活しており、ラストシーンのペニスのコマが無修正で収録されているので、観るならBDで。やはりこの作品は冒頭のスクラッチノイズが聞こえる中、デジタル画像が広がり、猛烈な勢いで画面がスピーディーになっていき、やがて脳細胞と言うミクロの世界が写し出され、ピストルの銃身の上を往復し、その銃口を咥えさせられた男の口元で一気に止まって静止する出だしはなんとも興味深い。というかフィンチャーらしい映画作りである。なんていうか、監督のビジュアルは脳髄を直撃させるかのような…危害。破壊、石鹸この3拍子が揃った自己解放の世界を見事に写した傑作である。

そもそも私個人モノローグが非常に好きで、ナレーターされる作品はすごく楽ちんに見れる。そしてこの作品は主人公の意識を映像化して、独創的なスチール写真の数々をデジタル処理してビルの各階の窓から撮ったものを使われている。そしてあまりネタバレになるから詳しくは話せないが、この映画の画期的なところは、オープニングが実はエンディングだったと言うことである。さらに、不意打ちなシーンが多くあり、オープニング数分間見たら引き込まれる映画と言うのは山のようにあるが、この作品は冒頭から20分たってもずっと興味深いシーンが多くある。例えばノートンを演じる男がIKEAの家具にはまっている場面(それを事細かく分析するナレーションが加わる)や、機内でのピット演じる男との会話、その後に起きる部屋の大爆発までの下りは非常に面白い。しかもナレーターとして登場するその男は、画面にひたすら映る(主人公である)は名前が明らかにされないのだ。そうした中、もう1人の危険人物(ブラッドピット演じるタイラー)との状況を彼がフラッシュバック形式で語り描かれ、その顛末が写し出されていくのだ。

さて、物語を語る前に、フィンチャーがこの映画の序盤のエピソードに合計4コマのタイラーが映ったサブリミナル・ショットを忍ばせている場面を予習したい。まず1つ目は、コピーマシン越しに捉えられたオフィスの無味乾燥そのものの光景にある。そして次に不眠症の苦しみを訴えるナレーターに、本当の苦しみを知りたければ、がん患者たちの支援の会へ顔出してみろ、と進める医師の背後に。その次に、その支援の会で泣き崩れる男を慰める初老の会員の横に現れる。そして最後は、自分同様患者でもないくせに支援の会に顔を出すチェイン・スモーキングの女を苦々しく見送るナレーターの視線の先にある。


さて、物語は暗い画面に男の声が響く。タイラー・ダーデンを知っているかと、いつもみんなが僕に尋ねたものだった。高層ビルの最上階。この物語のナレーターである声の主、ジャックの口に坊主頭の男タイラーが銃口を突っ込んでいる。ジャックの声は続く。僕にはM計画破壊委員会がビルを爆破しようとしていることがわかっていた。なぜなら、タイラーには分かっていたからだ。ジャック、彼は車輌会社で保険関係の仕事をしているヤング・エグゼクティブである。流行の北欧家具が並ぶ洒落たコンドミニアムに住む彼は、6カ月間不眠症に悩んでいた。医者に相談するも睡眠薬はもらえず、本当の痛みを知りたければ、火曜日にがん患者のセラピーに行けと言われる。そして火曜日になる。とある建物の1室に僕はいた。睾丸癌患者のセラピーが行われている。がん患者のふりをして参加するジャックは、お互いに抱き合い、涙を流しながら悩みを打ち明け会う男たちに戸惑うが、薬の副作用で胸の大きくなった男ボブのパートナーとなる。

彼の胸で思わず涙を流すと、その日は驚くほどぐっすり眠れた。ジャックは次第に様々な病名のセラピーに参加するようになる。まるで中毒のように…。そんな時、自分と同じようにセラピーを転々とする女、マーラに気づく。彼女の存在にイラつき、再び不眠症となったジャック。自分が嘘をついて参加していることを知られたジャックは、お互いの参加セラピーがぶつからないよう取り決め、電話番号交換する。ある日、ジャックは仕事のためのフライトで石鹸の販売をしているタイラーと言う男と隣同士になった。酸素マスクは救命目的ではなく、気分をハイにして死を受け入れやすくさせるための道具だと言う彼。彼に興味を持ったジャックは、名刺を交換して別れる。ジャックが自宅に戻ると警察が建物を包囲していた。ガス爆発と思われる事故で、彼の部屋は跡形もなく破壊されていた。唖然とした彼はマーラに電話するが、彼女が出たところで受話器を置いてしまう。自分でも何故かわからないまま、次に彼が電話したのは知り合ったばかりの石鹸売りのタイラーだった。

数時間後。2人はルーの酒場で飲んでいた。その晩、ホテルに泊まろうとするジャックにタイラーは俺の部屋に泊めてくれと頼めと詰め寄る。仕方なく泊めてくれと言ったジャックに、タイラーは泊める代償に自分を力いっぱい殴れと頼む。驚くジャックだったが酒場の駐車場で2人は殴り合う。最初は恐ろしかったが、次第に取り憑かれるように殴り合い始める。そして、廃墟のような彼の家での生活が始まった。彼の本業は石鹸作りだが、映写技師とウェイターのアルバイトもしている。彼は娯楽映画の上映中にフィルムを交換する際、一コマだけポルノ・フィルムを挿入し、スープに自分の尿を入れて客に出すような男だ。数日後、2人はルーの酒場の駐車場で再びファイトしていた。だんだん見物人が増えていき、参加者も出てきた。そしてある日彼は、酒場の地下でファイト・クラブの設立を宣言する。それまで暴力とは無縁だった男達が、次々とクラブに参加し始める。そこにはあの巨乳のボブもいた。

ある日、マーラからジャックに電話が入る。睡眠薬を大量に摂取した彼女は延々と死への実況放送をしていた。あきれたジャックは受話器を切らず、電話の上に置いたまま出社する。翌日、ジャックはバスルームの便器に浮かぶコンドームを見つける。ダイニングで食事をしていると、マーラが現れた。ジャックがそっけない態度をとると、怒って出て行ってしまう。続いてきたタイラーを問い詰めると昨日、繋がったままの電話でマーラと会話し、彼女を家に連れてきて一晩中セックスしていたと言う。数日後、帰宅したジャックはタイラーのベッドルームからマーラの喘ぎ声が漏れてくるのを聞く。ある夜、タイラーに連れられてジャックは廃棄物置き場に忍び込む。そこには美容整形のために吸引された躰の脂肪が捨てられていた。タイラーの石鹸の材料は人間の脂肪だったのだ。脂肪の入った袋を拾い集め、家で石鹸作りに励むタイラーは、石鹸もダイナマイトも、脂肪と薬品さえあれば簡単に作れるといい、ジャックに手を出せと言う。

そして手の甲にキスをした後、突然石鹸調合用の苛性ソーダをかけた。じりじりと肌が焼ける痛みに飛び上がるジャックの手をつかんだまま、彼は堕ちるところまで堕ちて初めて自由になれると言い放つのだった。ある日、クラブに酒場のオーナーが突然現れた。場所の使用を禁止され、ファイトクラブの閉鎖を迫られた彼は、そいつらを挑発し殴られるがママになる。そして自分の血を彼に浴びかけ脅し、存続を承諾させた。その日、タイラーはクラブのメンバーに宿題を出した。それは見知らぬ相手にファイトを仕掛けて負けろと言うものだった。翌日、ジャックは上司の部屋に行き、会社の不正を表沙汰にすると告げる。怒った上司が首を言い渡すとジャックは自らを殴り痛めつけて血だらけになって、ボスを脅して外部コンサルタントとして雇うことを承諾させる。いつからか、家の玄関にタイラーを崇拝するファイトクラブのメンバーが並びだした。黒ずくめの服を着た彼らは何を言われても動かず、何日かを耐えたメンバーのみタイラーは家に入れた。

タイラーは彼らを、科学実験で宇宙に連れていかれた猿に例えてスペースモンキーと呼ぶ。彼らは広告や物質社会の象徴に爆弾を仕掛けてニュースで放映されるのを楽しんで見ていた。それを不審な目で見るのはジャックただ1人。メイヘム(M)計画と言う言葉を耳にするが、メンバーは決して語ろうとしない。街では彼らが起こすテロが社会問題になり、会議が開かれた。そこにウェイターとして忍び込んだスペースモンキー。出席者がトイレに立った途端、彼らは行動を起こす。タイラーが出席者を縛り、改正を取りやめないと、玉を切ると脅す。狂喜しながら逃げるタイラーたち。行動を知らされず、のけ者気分を味わうジャックは、その夜のバイトでスペースモンキーのメンバー、エンジェル・フェイスを半殺しにしてしまう。あまりの迫力に千戦慄つくメンバーをよそに、タイラーはジャックを盗んだ車に乗せ、お前はまだ精神の解放がされていない。死を目前にすれば自由になれると反対車線に飛び込み、急カーブを描いて衝突事故を起こす。

翌日、事故から目覚めたジャックは自宅のベッドにいた。タイラーの姿はどこにもない。メンバーは黙々と作業している。そんな中、テロ中に警察に狙撃されたメンバーが戻ってきた。死亡したのはボブだった。友人の死にショックを受けるジャックは急いでタイラーを探す。フライトチケットをチェックすると半分以上使用されていた。タイラー・ダーデンの名前で。彼の足取りを追い、各地を転々とするジャック。タイラーは行く先々でファイトクラブを設立していた…。やがて、2人の男が再開する時、バイオレンスの世界に終止符を打つ最後のファイトがなされる…とがっつり説明するとこんな感じで、ファイトクラブ規約第1条から第8条までを作り、男たちの暴力試合を淡々と見せられる映画である。ちなみにその規約を言うと、まず第一条はファイト・クラブについて口にするな、第2条ファイト・クラブについて口外するな、第3条どちらかが降参したらファイトは終了、第4条ファイトは一対ー、第五条ー度にー試合、第6条シャツと靴は脱ぐ、第7条試合は無制限、第8条クラブに初参加したものは必ずファイトしなければならない…である。


いゃ〜、エドワード・ノートンがくそイケメンすぎる。ノートに一人芝居で自分でその自分に暴力ふらしてるのとかやらせたら天下一品だわ。あのオフィスのシーンはウケる。このエドワード・ノートンを演じる男が会場で、メリル・ストリープを骸骨にしたような女と言うセリフがあるのだが、多分オスカーを受賞したホロコースト映画の「ソフィーの選択」の時のガリガリのメリル・ストリープを引き合いに話してると思われる。それと、イライラしている主人公がマーラ・シンガーと話をつけ、電話番号を交わす場面で、偽名を使っているナレーターに、彼女が皮肉っぽく訪ねる時に言うセリフでトラヴィス?と言うのがあるが、これはマーティン・スコセッシ監督のパルムドール受賞した「タクシー・ドライバー」の主人公の名前であるかと。それは不眠症に悩む孤独な主人公の名前であり、本作の主人公もコンドミニアムに暮らす孤独な男である。ここで合致するのだ。


この作品3D画像として再現されていく場面があったり、コンピューターグラフィックの静止画像のように捉えられ、デビット・リンチ風でもある。今思えばウォチャウスキー兄弟が「マトリックス」で既に試みたのとほぼ同じ趣向なんだろうなとも思う。それにしても眉毛も髪も金髪の若き日のジャレッド・レトがすごい目立ってた。彼が後にノートンより、ブラッド・ピットよりも先にオスカーを受賞してしまうのだから驚く。エンディングの PixiesのWhere Is My Mind?は最高。音楽で最高と言えば、ファイトクラブの設立宣言で、半裸になった男と男が素手で殴り合う光景を、不気味なシンセサイザーの重低音で見事にとらえた場面のシンセ・サウンドは、スタンリーキューブリック監督の「フルメタル・ジャケット」で監督の愛娘アビゲイル・ミードが作曲した"レナード"のメロディーである。そうすると、フルジャケでヴィンセント・ドノフリオが演じたレナードが、夜な夜な仲間たちに眠っているところを抑えられ、タオルに包んだ石鹸で襲いかかるシーンは、この映画の本当の主人公である石鹸を彷仏させ、さらにここで流れるシンセ・サウンドが再び本作でも聞こえるのだからファンにとってはたまらないだろう。ここで石鹸と石鹸が繋がった。

とゆうか、フィンチャーはキューブリックを尊敬しているのか、かなりキューブリック作品をオマージュしている。電動バリカンが若者たちの頭髪を次々と刈っていく「フルメタル・ジャケット」や、トイレの中でVIPの老人を脅迫するシーンなどは「時計じかけのオレンジ」にも見えた風景である。そういえば「スペース・モンキーズ」の台詞がそっちにも出演していたブラッド・ピットのセリフと本作にも同じセリフが言われているのも気になるところだ。それにしても流行の北欧家具に囲まれた生活をしていたヤング・エグゼクティブの男が、何者かによってコンドミニアムを爆破され、アナーキーで攻撃的な男と出会い、一緒に同居し始め、自分を殴れと言い、徐々にアンダーグラウンドのリングへと流れ込み、暴力のファイト・クラブの設立を宣言し殴る(暴力)世界へと移行する物語っていうのはなかなかすごいなと思う単純に考えれば。実際、街中にいた人間に俺のこと殴ってくれって言って殴るやつなんてほとんどいないだろう。映画でも嫌がらせして自分に殴らせる事柄を懸命にチャレンジしようとした人たちがことごとく失敗していたし…。

そもそもやはり日常に変化のない日々を体験していると、暴力と言うスリリングな体験をしたくなるものなのだろうか?次々とクラブに参加してくる男たちが基本的には素手で殴り合う、それの繰り返しで、バイオレンスだけが重複しているような世界を観客はずっと魅せられつつ、人間性を解放していく主人公の男の覚醒のような、また精神の浄化のようなものが写し出されていてエッチの利いたバイオレントが見る者をざわつかせるし、重複と言う点では、宗教団体のような事柄も感じた。特に友達が死んでしまってから、彼には名前がある、そして周りの男たちが壊れたレコードのように繰り返し同じ言葉を言うカルトじみた場面等もろにそうだ。しかし、この作品は男臭い男だらけの社会を移しつつも、そこにスウィーティな唯一1人の女性が存在する。それがヘレナ・ボナム・カーター演じる女性であり、彼女が唯一この映画の華になっている。といっても、日本人好みのブロンド女性の可愛い子ちゃんではなく、どちらかと言うとエキセントリックで風変わりな魅力を持つ女性である。

今思えば彼女は、「眺めのいい部屋」や「誘惑のアフロディーテ」でその名を世界に知らしめて「鳩の翼」でアカデミー賞にノミネートされていたのが懐かしく思う。ティム・バートンの奥さんなだけに、とても個性的なキャラクターを演じることが多い彼女が、ごくまともな(この映画を見る限り精神状態はまともには思えないが)役を演じている珍しい一場面である。本作では、その男たちの暴力まみれの私生活の深層心理での革命と言う混沌としたカオス世界に踏み入れていて、狼狽する女を見事に演じていた。特に2000年以降からフィンチャーの本作のようなアドレナリン全開な作品、またはオーバードライブ状態に陥れる作品と言うのは、多数出てきたが、まだ90年代終わりにはこのような作品は出ていなかった分、ヒットしたんだと思われる。強烈なコンビネーションで畳み掛ける大団円までのスピーディーな展開、過激な殴り合いシーンと、知性の欠片もない連中達のアクションまみれな暴力と狂気に関する映画なのだから…。

もともとデヴィッド・フィンチャーは「エイリアン3」で映画デビューしているが、彼はかつてミュージックビデオ界のスター監督だった。そのことを踏まえると本作の編集をしているアレックス・マクドウェルはミュージックビデオ界で活躍していた人物だったし、ジョニー・デップ主演の「ラスベガスをやっつけろ」などを手がけていた。それに、本作の製作者の名前を見るとこれまた、ミュージックビデオ時代からのフィンチャーの盟友であるアート・リンソンが担当しているし、彼はフィンチャーの「ゲーム」に続いて組んでいる。そうそう、なにげにこの作品の衣装担当しているのがイギリス・アカデミー賞受賞した「ブレードランナー」や「アルマゲドン」を手がけたマイケル・カプランと言うのも驚き。基本的に上半身裸のシーンが多い分、衣装と言う印象が目立たないにもかかわらず担当しているのに驚いた。

そしてこの作品の原作者であるオレゴン州ポートランドに住む運送会社の整備工だった男が、コインランドリーやジムで、ときにはトラックの車体の下でクリップボードに挟んだ紙に書きながら3カ月間で完成させた小説が新人作家の中ではかなり凄いと思われる。名前はチャック・ポーラニックであり、衝撃的なデビュー作として持て囃された。作者自身、執筆と言うよりも口述筆記に近かったと言うように、感情のほとばしるままに書き上げたこの作品が、フォックス2000のローラ・ジスキンの目に止まるまでにそう時間はかからなかったそうだ。過剰なまでの暴力表現、人体の脂肪から生成される石鹸の挿話で作られるとんでもない作品である。最後に余談だが、本作の出演をノートンの父親はそこまで良いとしていなかったそうだ。それは多分ジェネレーションXだからだろう。要するに45歳以上の人にこの作品が理解されにくいとのことだ。それと監督は「ラリー・フリント」の演技だけを見てノートンの起用を決定し、その後にウディ・アレンの映画で踊っている姿を見て彼に魅了されたそうだ。ブラッド・ピットに関しては信頼関係が既に前作であったため起業したらしい…というか最初に脚本を送ったのが彼だったそうだ。

さらに言うと、ヘレナの母親もこの作品をあまり人生のためになる映画ではないと娘に言って許可していなかったそうだが、98年のアカデミー賞授賞式の会場でブラッド・ピットに会った母親は、彼の持つ誠実さや知性に魅了され娘の出演を認めたと言うことだ。ヘレナボナムカーターの母親は心理セラピストであるため脚本を一読した後に頷けなかったようだ。ちなみにこの作品のメイキングが特典であんまりないのは「ファイト・クラブ」については一切他言無用にしていたためで、その規約にならって撮影現場での詳細に関してはメイキングカメラでさえ立ち入りを禁じていたからである。しかしながら二本の予告では、それぞれノートンとピットが面白いアナウンスをしながら紹介している。結局予告編は劇場から拒否されることになってしまっているが(人間の尿は無菌だと言うことをご存知でしたか?飲めるんですよなどと言っているからだと思われる)。そして会長のビル・メカニックはこれは20世紀フォックスがこれまで作った最高傑作の1本だと大絶賛している。まだ見てない方はオススメ。
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