名作と聞いていながら今更の視聴。公開から20年経ってもその主張は褪せないどころか、むしろ社会はタイラーの言っていたとおりの惨状を呈しており、さすがである。
エンターテイメントの傑作と銘打たれてはいるが、内容は思ったよりも詩的だと感じた(詩もエンターテイメントだが)。伏線も多く、何度か観ることで新たな気付きがありそうである。この消費社会、後半のどんでん返しはどこかで見たトリックとして割と序盤から判ってしまうものの、それでも楽しめる点、やはり傑作なのだろう。
ところでタイラー(ブラッド・ピット)のような"男らしさ"、当時は一世を風靡したらしいが今の世代は憧れないのではないだろうか。この社会風潮の変化だけは映画の誤算かもしれない。