かぴばるさんの映画レビュー・感想・評価

かぴばる

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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

4.4

 SNSでずっと話題の作品。

 鬼太郎は全然詳しくないけどまぁ観てみっか、とか斜に構えて突撃したらまぁ面白い。序盤の猟奇的な雰囲気づくりや奇抜な演出、からのクローズドサークルものの連続殺人に因習村と
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マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015年製作の映画)

4.6

 「フュリオサ」公開までの予習で鑑賞。SNSでカルト的人気を誇る大作……って9年前!?そっか、みんなまだ話題にしてるから3,4年前の作品だとばかり……。

 目の離せない最高に作り込まれた世界観と、カ
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ヴィーガンズ・ハム(2021年製作の映画)

4.3

 SNSでカルト的人気を誇る怪作。どんなものかと思ったら、意外や意外丁寧に作られており、全然B級じゃない。

 登場人物全員いい感じに気が違っており、狩りを渋る主人公がまともに見えてくる。友人の肉屋夫
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ゴジラxコング 新たなる帝国(2024年製作の映画)

4.5

 アギャァァァァァァ(咆哮)

 ウホッウホッウホッ(威嚇)

 ウキャーッウキャーッ(煽動)

 バキッ!ボコッ!ズドン!(絶え間ない暴力)

 うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ
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ユージュアル・サスペクツ(1995年製作の映画)

4.3

 クライム・ミステリーの傑作。

 序盤から名前だけ見え隠れする黒幕、カイザー・ソゼの正体は一体誰なのか……と考えながら観ることになる。まったく予想もつかない人が正体では盛り上がらないので、まぁこいつ
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メメント(2000年製作の映画)

4.5

 『オッペンハイマー』を観て、クリストファー・ノーランすごいなぁ(素朴な感想)となったので過去作鑑賞。

 これが実質的なメジャーデビュー長編第1作目ってマジっすか、となる完成度。「記憶が○分しか保た
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ゴースト・イン・ザ・シェル(2017年製作の映画)

4.1

 「『攻殻機動隊』という名作の漫画原作がある」という程度の知識で鑑賞。原作をまったく知らないので、普通に楽しめた。

 ガチャガチャとした近未来の街並みはベタながら良くできている。3D広告が目立ったが
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.8

 映画史に残る傑作。

 ノーラン監督おなじみの時系列飛びまくり描写、たくさんの登場人物とハイスピードな会話にまったくついていけず、完全に理解できましたとはお世辞にも言えない。でも面白い。

 脚本・
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セザンヌと過ごした時間(2016年製作の映画)

4.3

 画家ものの映画。どれも画面づくりが綺麗だから結構観ますが、本作はドラマ部分が好みで3本指に入るかも。

 ポスト印象派の画家セザンヌと、無二の親友にして詩人のゾラの友情と決別を描いた作品。南仏の風景
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時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)

4.6

 これはたしかに名作だ。

 画面の端々に力があるし、訳のわからないナッドサット語が跋扈する台詞回しも強烈な印象。政府が人間の行動を苦痛で支配する様を淡々と描いたディストピアな世界観もとても良い。一方
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.3

 映像化不可能と言われたSF巨編、2作目。以前は2部作とか言われてたけど、いや、3作目まであるんかーい。

 部分部分の映像はハッとするほど綺麗。ハルコンネン家の兵器は意味不明だが魅力的な造形だし、無
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ベイマックス(2014年製作の映画)

4.3

 ベイマックス、もう大丈夫だよ(号泣)

 少年の喪失と再起をコミカルなアクションとともに描いた傑作。良いとは聞いていたもののなんとなく後回しでやっと観た。良い。

 正直マーベルのヒーローモノに食傷
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ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

4.0

 キングスマンシリーズ監督の最新作。

 スパイアクション部分や展開の爽快さは、正直キングスマンシリーズには及ばない。そのうえで、小説の内容が現実とリンク……?という謎のタネ明かしが中盤にあり、ここは
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マダム・ウェブ(2024年製作の映画)

3.9

 ペルーには野生のスパイダーマンがたくさんいます。

 前評判が芳しくなかった本作。それを踏まえて観に行きましたが全然楽しめました。まああれだね、スーパーヒーローものと思って観に行くとだめだね。スーパ
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.7

 非常に疲れる。3時間は普通に長いし、でも濃密で体感は2時間ぐらいだし、観終わったあと5時間分ぐらいの情報を浴びてくたくたになる。でも、それだけの価値がある作品。

 前半、中盤、後半で別の映画かと思
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オフィーリア 奪われた王国(2018年製作の映画)

4.0

 シェイクスピアの傑作『ハムレット』を、ハムレットの恋人オフィーリアの視点で描写した二次創作。

 16世紀デンマークの風景や服飾だけで満点を差し上げたいが、いかんせん話がトロく感じた。ハムレットなん
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カラーパープル(2023年製作の映画)

4.2

 解放感のあるクライマックスと心温まる群像劇が描かれるミュージカル大作。ただテーマが黒人差別と男尊女卑(それも重めの)、舞台は20世紀前半のアメリカであり、21世紀育ち日本人男性の自分からするとあまり>>続きを読む

プロヴァンスの休日(2014年製作の映画)

4.3

 プロヴァンスの風景と雰囲気を楽しむ映画。そこだけで正直満点をつけたくなるけれども、そこだけで満点にするわけにはいかないので抑えておく。

 南仏といえば、ゴッホも憧れて移り住んだ光の国。本作でもその
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プラダを着た悪魔(2006年製作の映画)

4.7

 男女問わず絶大な支持を誇る最強のお仕事映画。同じアン・ハサウェイの代表作なら『マイ・インターン』も以前観たが、こっちのほうが好き。

 18年前の映画ということもあり、現代の価値観からすると、登場人
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.8

 なんだかわからねぇがすごいものをみた。

 描かれているものは極めてシンプル。ひとりの少女の「親から愛された少女時代→悪い男と冒険する青春時代→逆境に陥る苦難と成長の時代→過去との対峙・親との死別」
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コンスタンティン(2005年製作の映画)

4.4

 武闘派エクソシストの元祖、かは知らないが有名なイカすキアヌの映画。こいつのせいで『ヴァチカンのエクソシスト』を悪魔をタコ殴りにする映画だと思いこんで鑑賞してしまった。だってラッセル・クロウだぜ?>>続きを読む

ブレードランナー ファイナル・カット(2007年製作の映画)

4.3

 SF映画の金字塔。

 ハリソン・フォード主演ということでインディ・ジョーンズのようなアクション超大作を勝手に想像していたものの、意外と詩的で静かな映画だったので若干肩透かしを食らった。私が悪い。
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千年女優(2001年製作の映画)

4.2

 伝説のアニメ監督今敏の長編第2作。『パプリカ』しか観たことがなかったので鑑賞。

 時代がちょっと前の設定だからかわざとなのかもしれないが、『千と千尋』と同年の作品にしてはちょっと顔面が古いように感
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セブン(1995年製作の映画)

4.5

 サスペンス映画の名作。

 今年は名作といわれる映画をちゃんと観ようと思い鑑賞。まぁやっぱり良い。まずもって渋すぎるモーガン・フリーマンと若さあふれるブラッド・ピットのコンビが良すぎて良い。どこか斜
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チャーリーズ・エンジェル(2019年製作の映画)

4.0

 チャーリーズ・エンジェル、16年ぶりの新作映画。

 前作のあとから組織が大きくなり、エンジェルたちの活躍の舞台は世界へ。しかし、ゼロ年代のチャーリーズ・エンジェルをドンピシャ世代で観ていた身として
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アクアマン/失われた王国(2023年製作の映画)

4.1

 モモアマンことアクアマンのシリーズ2作目、にして最終作らしいですね。てっきり、子どもが成長したら3でもやるのかと思っていましたが。

 前作で悪役を務めた弟との共闘がアツい今作。脳筋な兄とニヒルな弟
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M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

4.3

 呪いの人形の話かと勘違いして鑑賞。この日は午前中に『アイの歌声を聴かせて』を観ていたので、意図せずして日米の最新AI映画を見比べる変な楽しみ方になってしまった。

 ミーガンのキレた動きがもちろん最
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アイの歌声を聴かせて(2021年製作の映画)

4.6

 大企業の試験機であるAI(というかアンドロイド)がおしのびで学校にやってきてどんちゃんなSF。

 誰がなんと言おうとね、ぼかぁ好きですよ、この作品。だってAIですよ、AI。近未来ほどワクワクするも
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シックス・センス(1999年製作の映画)

4.6

 新年1作目なので名作と言われている作品でも観るかぁ、と鑑賞。途中までは(ふ〜ん)という感じだったものの、何故かこれまでの人生で奇跡的にネタバレを踏んでいなかったので、有名などんでん返しに普通に驚いて>>続きを読む

リピーテッド(2014年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

 「記憶が1日しか保たないモノ」というある種定番の題材……ではあるが、多くの場合恋愛で味付けされるこのテーマを、ミステリー、サスペンス調に描いた点が珍しい作品。

 記憶がない主人公に色々と教えてくれ
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チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛(2017年製作の映画)

4.1

 17世紀オランダの狂騒を楽しむ作品。

 フェルメールの絵画から着想を得たというだけあり、何気ないシーンでも明暗の使い方にこだわり抜いてあり、どこを切り取っても絵になる。序盤はあまりチューリップが登
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ファースト・カウ(2019年製作の映画)

4.2

 開拓時代のアメリカを描きながらも、従来の西部劇からは一線を画した異色作。

 「甘い甘いビジネス!?」みたいな日本での売り込み方からするとクライム・サスペンス系かと思わされるが、終始静かで暗い画面が
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ターミナル(2004年製作の映画)

4.5

 スピルバーグ監督、色褪せない感動作。

 名作と聞きつつ今更鑑賞したが、やはり良い。思っていたよりもかなり良い。空港のエモい感じが見事に活きた舞台設計には、旅行好きとして唸らされた。それもそのはず、
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ウィッシュ(2023年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

 100周年の100は凡百の百かぁ〜〜〜???????

 ディズニー映画が好きなので厳しいことを言わせてもらうと、正直肩透かし。特段のどんでん返し等もない平坦なストーリー、数ばかり多く(七人のこびと
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ミラベルと魔法だらけの家(2021年製作の映画)

4.5

 ミラベルと差別だらけの家。

 家族愛のディズニーとはよく言ったもので、ディズニーは不変の家族愛を100年描き続けてきたわけですが、今回もそのお話。しかしそのテーマは、意図せずして家族に呪いをかけて
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ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023年製作の映画)

4.5

 ティモシー・シャラメが歌って踊れるなんて、ぼくは認めない……あんなに顔が良いのに……

 ティム・バートン監督『チャーリーとチョコレート工場』……みたいな宣伝を売っておきながら、実は直接的にはそうで
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