内容超要約ラップだYo!
曖昧な現実 それは真実?
寝付けない日々、それが連日
狂っているのは、俺か世界か
つまらぬ日常、それが正解か?
パンチを喰らうぜ 秘密のクラブで
ビビって震える、小物はブラフで
今が嫌なら一歩踏み出せ
騒乱起こして社会を乱せ!
ちぇけら!
大好きな『セブン』のフィンチャー監督の傑作。
公開当初はだいぶ酷評されたそうで、興行収入も振るわなかったとか。
非常に暴力的で(暴力的な割には死人は1人)男くさい作品、たしかに批判しやすそうな作風かもしれない。
私も初鑑賞当時はあまり好きになれず、周りの評価との乖離にもやもやした記憶がある。
サブリミナルが効果的に使われている点も特徴。
(サブリミナルは一瞬なのでどう効果的なのかは分からないが…)
いくつかの場面でブラッド・ピット演じるタイラーの姿が一瞬映り込んでいたり、映画のラストシーンでは暴力的で男くさい作品の象徴として男性器の映像が差し込まれている。(やり過ぎ感ハンパないって!)
注)以下、作品の内容に触れます。
主人公・僕は常に信頼できない語り手の立場を貫いており、タイラー=僕であることを匂わせつつも煙に巻くような作りで巧い。
タイラーとは何者なのか?を追求しつつも、この現状に凝り固まった世界を壊すための騒乱計画は進み続け、僕がタイラーとの訣別を果たした瞬間に資本主義に大きく関わる高層ビルが次々爆破される様子は、見栄と虚構、欺瞞に満ちた資本主義社会の秩序を破壊するという気概が感じられたように思う。
皆が自分の内面を押し殺して生きている今、肩の力を抜いて自分の秘めた願いを解放してみようぜ!とタイラーにいわれたような気がした。(ように刷り込まれたか…?)