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ファイト・クラブのkensyoのレビュー・感想・評価

ファイト・クラブ(1999年製作の映画)
4.0
見返してみたけどみたけど、やっぱり「どうしてあそこが物語の終わりなのか」がよくわからなかった。
ただ、フィンチャー監督らしい寒々とした色彩と、何よりブラッドピッドが滅茶苦茶にかっこいいので、娯楽としてはそれで十分なのかも。

以前に観た時に「なんでここで終わるの?」「このエンディングでどういう終わりとして成立するの?」というのがわからなくて、今観ればわかるだろうかと思ってもう一度トライ。

結局はわからなかったんだけど、これは僕が主人公の内面的な克己を重視しすぎているからなのかも。デビッド・フィンチャー監督の作品はもう少し、個人というよりは全体の構造とかテーマの方が重視されている気がする。

「ファイト・クラブ」そのものの描写は愚かしい程に男性の妄想を前面に押し出していて、これはもうポルノと言ってもいいんじゃないかと思う。
ただ、大きな予算の映画で、そういう愚かしさをまともに取りあっているのは珍しいかな、とも思う。

エンディングの部分といい、妄想ポルノ的な描写といい、現代だと作るのは難しいのかな、なんて考えたりもしました。
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