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ファイト・クラブのすごいものレビュー・感想・評価

ファイト・クラブ(1999年製作の映画)
4.4
ジムは自慰行為

不眠症の男が石鹸売りの男と出会って生きてることを実感する。

不眠症は精神を病んでとことん自分が不幸だと感じる。相談した医師に「どん底を見てこい」と睾丸を失った男たちの集まりに参加する。そこには本物のどん底があった。しかし、不眠症は自助グループにハマり、あらゆるグループに通いだす。

なんかね、最高に悪趣味なんだけどちょっといいかなって思うんです。グループ通い。みんな本音で話し、あらゆることを受け入れてくれそうで。おそらく自分には特に問題はないが、なんらかの集いに参加したいと思った。


場面が飛んで飛行機で出会ったのが石鹸売りの男。意気投合し、なぜか殴り合いの喧嘩。それが恒例行事となりギャラリーも生まれる。ファイトクラブの始まりです。

みんな喧嘩が見たくて、喧嘩したいんだ。喧嘩の理由は相手が気に入らないだけじゃないんだ。長年かけて蓄積されていったストレスはファイトクラブに参加しない限り0にならない気がする。

僕はストレス発散のために2ヶ月ほど前からジムに通っています。しかし、彼らに言わせればそんなの自慰行為。喧嘩じゃないと本番じゃない。本番を経験した男たちは麻薬中毒者のようにどんどん強烈なものを求めていく。男たちの行動は喧嘩に収まらなくなっていった。

かつて不眠症の男はインテリアマニアで病的な消費者だった。それが石鹸売りと共に生を提供するようになる。僕はご飯を食べて映画を観て、なにも生み出さない消費者だった。焦りを感じてFilmarksでレビューを書くようになりました。

不眠症の行動の中にある気持ちが全部分かる。だからアイツがどんどん危ないことをするようになると自分もそういうことを仕出かすんじゃないかと思ってしまうんです。貞子とかゾンビみたいな他所にやべーヤツがいるとかじゃない。自分が怖くなる映画。

だいぶ、私的な恥ずかしい話をしてしまいました。このことは決して口外しないでください。
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