このレビューはネタバレを含みます
TSUTAYA DVDで観賞。
感想。
18歳まで、あるいは二十歳までにこれを観ていれば自分の中の哲学が変わるくらいの衝撃があっただろうな、とは思う。
ただ、余りにも二重人格描写が分かりやすすぎて、どんでん返し感を得られなかったのが完全にマイナス評価。
恐らく、そういう風に気づけやすい様に作ったんだろうな、と受けとる。
合っているかどうかわからないけど、
観ていて面白いと思った点は、必ずしも全てのシーンのエドワードノートン演じる主人公の実体は主人公では無いのではという箇所。
基本的にはタイラーが幻想であるんだけど、時に主人公が幻想であるかのようなシーンがある。
これは自分の描く理想形をタイラーに当てはめていた主人公が徐々にタイラーと同一化されていく過程なのではとか思いながら観てた。
そんな感じのナレーションもあったような。
その視点で観ると、終盤へ至る爆発を止めようと奔走するシーンなんかはむしろ主人公の暴走であり、最後のシーンはタイラーを消したのではなく、タイラーを取り込んだ人格になったんじゃないかとすら見えた。
そうすると、途端にブラピ演じるタイラーは映像としてのインパクトを除いて陳腐な存在になり、タイラーの数々の名言的な発言は子供っぽく聞こえて、むしろ格好悪い。
初めの方に主人公は自分のことを30 years old boyと言った。これは主人公が30 years old manになる遅すぎて過激すぎる青春映画なんじゃとか思ったりしてみた。
27歳の今初めて観たからブラピが格好悪く映って、マーラや主人公が愛おしく映るのか。
ただ、色々と考えさせてくれて自分と向き合わさざるを得ない映画は大好きです。
オススメ!