standfield

悪人のstandfieldのレビュー・感想・評価

悪人(2010年製作の映画)
4.0
監督  :李相日
製作国 :日本
ジャンル:ドラマ
上映時間:139分

<あらすじ>
若い女性保険外交員の殺人事件。ある金持ちの大学生に疑いがかけられるが、捜査を進めるうちに土木作業員、清水祐一(妻夫木聡)が真犯人として浮上してくる。しかし、祐一はたまたま出会った光代(深津絵里)を車に乗せ、警察の目から逃れるように転々とする。そして、次第に二人は強く惹(ひ)かれ合うようになり……。

<感想・見どころ>
演技派の役者陣が作り上げた名作。
「悪人は誰なのか?」観た人に考察の余地を与える作品。

妻夫木さんと深津さんがもっと早くに出会っていれば、悲しい末路を辿ることにならなかったと思えてならなかった。
深津さんの素朴だけど綺麗さを隠しきれない雰囲気が好きだった。
妻夫木さんの根暗な演技がうまかった。

満島ひかりさんがすごく若くてきれいだった。
同時に、男好き(要するにビッチ)で自己中で被害妄想が激しく、恨みを勝っても仕方ないと思わせるあのクズっぷりがうまかった。
岡田将生さんのクズっぷりもとてもハマってた。

満島ひかりさんは本当にクズだったけど
父親にとっては大切な娘だったということもちゃんと描いていたのも評価。柄本明さんがすごいと思った。

余貴美子さんの毒親っぷりもすごかった。
長年放っておきながら、祐一が殺人犯になったと知るや否や被害者ヅラ。
「お前何様だよ!」と怒鳴ってやりたくなった。

色んな意味でクズな登場人物が沢山いて、何が悪なのか、何が正しいのか、正直わからなくなった。ここまで複雑な気持ちにさせてくれる作品は珍しいだろうな。
standfield

standfield