勉強の前に景気付け(？)にちょろっと映画でも観るか、とはじめたら最後まで観てしまった。
絡まりすぎて解けない、ややこしい。良いと悪いが白黒はっきり分かれていない。最後車を降りたのかで、だいぶ映画の印象も変わる気がした。そしてそこを映さない事で、監督はさらに私たちにこの映画が終わった後も考えさせる。そんな後味だった。
二人の間だけでは真実の愛だった。周りからみたら違うように見えるだろう、でも離れた私たちにも真実の愛に見えた。
祐一と光代の二人の愛情の描写が、ねじ曲がってて、でも切なくて、やるせない。本当にやるせない。
深夜に観ると余計そのやるせなさに、蝕まれる。
一貫して九州の言葉が使われていた。後日本海の荒々しさ、日本映画にありがちな薄幸さ、儚さ。悪人も善人もみんな同じ言葉で話していた。
柄本明の言葉が重い。
あんた、大切な人はおるね？
無敵になったつもりの人間を、未だ私は知らない。幸福なことに。大切な人がいるからこその強さは、本当に強い。
