『ブルース・ブラザース』『星の王子ニューヨークへ行く』のジョン・ランディス監督が手掛ける痛快コメディ。
億万長者の兄弟により、金持ちのエリートと詐欺師のホームレスの立場が入れ替わる。
"The best way you hurt rich people is by turning them into poor people."
貧富の差・人種格差という社会問題に、80年代らしいお気軽なコメディとエディ・マーフィの名人芸が見事に合わさった良作。アメリカで高く評価されていることも納得。コメディ映画だからこそ、扱える題材だと思う。
人格形成に重要なのは遺伝かそれとも環境か。大富豪の兄弟がたった1ドルを賭けて、社会実験と称した"盛大な"お遊びを行う。興味深い研究テーマだとは思うが、ターゲットとなった人間からしたらたまったもんじゃない。一夜にして、セレブが乞食に、乞食がセレブに"大逆転"し、完全に人生を狂わされる。
モヤモヤを吹き飛ばしてくれる痛快なラスト。欲を言えば、オレンジジュースで乾杯して欲しかった。
ブラックフェイスや黒人差別用語など現代であれば確実に炎上する描写があったが、それらがそれほど気にならずに楽しめたのは二人の素晴らしいコメディ俳優(ダン・エイクロイド&エディ・マーフィ)のおかげ。ヒロインのジェイミー・リー・カーティスもクールでいいね。
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