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愛を弾く女のtheocatsのレビュー・感想・評価

愛を弾く女(1992年製作の映画)
4.0
職人根性に凝り固まった男の哀しい愛模様

そんな彼を思慕する美人音楽奏者のストレートな愛情表現をどう受け止めていいか混乱してしまったんだね。だからあんな全てをはねつけるような最低最悪な態度しか取れなかった。
自分の様な日陰仕事で委縮した人間と一緒になるのはどう考えても不釣り合い。女に恥をかかせる無粋武骨ないい方であっても徹底して突っぱねるのが華やいだ場所にいる彼女にとって最善ということが分かり過ぎるほど分かっていたから・・・。

結果的に彼・彼女・彼の仕事仲間はそれぞれもと鞘に戻りそれぞれに相応しい関係性と場所とリズムを取り戻したのだから、あの経過は決して間違いではなかった。



まるで自分を見ているような恋に不器用な楽器修理職人という共感要因があったおかげで、途中からシンパシーもって見通すことが出来たフランス三角関係恋物語。

一つ大いに驚いたのがヒロイン:ベアールのヴァイオリン演奏。手の動き弓の動かし方など堂に入っており、彼女はヴァイオリンの経験があったんだと視聴後に調べたら、本作撮影のために1年ヴァイオリンを猛特訓したとのこと。恐れ入りましたよ。

でもあれだね、ベアールの様な美人からあんなストレートな告白をされたら俺だってヒエェッーと引くわ。笑←今までなかったしこれからも絶対ない!!

4.0の四つ星
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