前作がSFサスペンスならばこちらはSFホラーとして十分ハードルを超えてきている。
当時のSFXでは激しく人を殺害する描写を割と控えめにしていたが今作ではCG解禁となり物体Xによる派手な殺戮も見どころとなっている。
といってもCGを使っているのは触手周りであって言わばボディに当たる部分は殆ど等身大の模型を作り、それを動かして実際に俳優たちとフレームに入って撮影されている。この今作の話をする時に「CGだからしょぼかった」だの「実際の特撮じゃないからリアル感が出てない」だの言う人は数多くいるが、この制作現場を知った上でそれでもCGが好みでないならそれはもう好みの問題で仕方が無いが、そうでないのなら自分の見る目が無かったただの思考停止CGアレルギーなだけだったという事で、まあそれなりに反省して頂きたい。最初に隊員たちを襲ったやつもヘリで逃げようとしたやつもひっくり返って同化した双頭のやつも、ちゃんと動く模型を作っているのである。話の方向性こそ違えどしっかり前作を気合入れてリスペクトしている感じはとても伝わってきた。
