〝P Sherman, 42 Wallaby Way, Sydney!〟
今見返すと『シャイニング』のパロディだったり依存症の会だったり、小さい頃にはわからなかったネタの発見が色々あって楽しいです。
東オーストラリア海流をハイウェイっぽく描いているのも面白いですよね。
もう15年も前の映画ですが今見ても海や魚たちの描写は色褪せない美しさがあります。
そして何度観ても息子のために頑張るマーリンの姿にグッときます。マーリンの武勇伝が海を越えてニモのところまで伝わるシーンがすごく好きです。
ドリーも素晴らしいサイドキックです。
改めて見るとよくこんな独特で魅力的なキャラクターを作れたなあと感心します。
コミカルに描かれていますが、記憶障害ゆえになかなか周囲の理解を得られない彼女の姿は、ハンディキャップを抱えた人々の苦闘を思わせます。
そんなドリーが、持ち前の才能や人柄によってマーリンたちと打ち解けていく流れは心温まります。
『メメント』の主人公は良い友達に恵まれなかったなあ。
そのほか、亀のクラッシュやタンク・ギャングなど、どのキャラクターも個性的で面白いです。
伝えようとするテーマ性も良かったです。
何があるかわからない、絶対に大丈夫だとは言えない状況だとしても相手を信じて飛び込むことの大切さは実生活でも通じるところがあります。
エンディングのLa Merも素敵な曲で作品に合っていました。
そういえば『裏切りのサーカス』のエンディングも同じ曲でしたね。