誰も知らないのネムコのレビュー・感想・評価

ずっとずっとずっと苦しかった。
何度母に期待し、何度世界を恨んだんだろう。
映画の中のように子どもらしく笑う瞬間がどのくらいあったんだろう。
どんなに追い詰められても大人に助けを求めない、大人を信じることができない、そう思うに至るまでの日々を思うと苦しくて苦しくて仕方なかった。
たとえ家族が一人欠けても日々は続いていく、続けていくしかないという現実が悲しくて、やるせなくて、私も彼等が生きている日々を知らない大人の一人だということがずしん、と心を重くさせた。