『時の感覚』
名作である。
私の名作の定義は、時間という感覚を見事に私から遠ざけてしまう。
クリントンイーストウッド。
存在感が半端ない。
その存在感がフィルムのコマを焼き尽くす。
燻んだ横顔がかっけー。
今作では燻し銀の感じが堪らない。
彼が演じる役。
深く闇に根ざした過去を踏みしめながら馬に乗る。
彼の見えない根っこがあることがきっかけで暴れ出すのである。
野蛮と化した道徳性がタバコの火で焼き尽くされた人獣の世界に、人を縛る根っこ。
今作では、俗にいい男。
と女性がきゃーと感じるいい男をクリントンイーストウッドが演じています。
