鹿山

21グラムの鹿山のレビュー・感想・評価

21グラム(2003年製作の映画)
3.9
毎作のように賛否両論を巻き起こすイニャリトゥ監督による、ハリウッドデビュー作。この監督は良くも悪くも「映画」という表現のアイデンティティと真剣に向き合っている真面目なクリエイターであって、どの作品ももれなく威厳の伴った大作に仕上がっている印象だ。(いうてそれほどたくさんは観ていないけれど・・・)

個人的に本作は好きです。写実的なリアリティを優先したガサついた映像と、時系列をシャッフルしたプロットのせいで、話運びはとにかく鈍重。
しかし、回りくどい手法を選んだおかげで、「生命の重さ」という物語の主題に異様な深みが生まれている。
鹿山

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