2度目の鑑賞。
観ていて辛くなる映画が好きだ。
楽しい映画を観終わった後に、現実との乖離に落ち込む事はないだろうか?
そんな思いをするなら映画で現実を超えるくらい悲惨で重苦しい話が観たい。
そんな人の欲望を満たす一本になっている。
なんせ登場人物がどいつもこいつも文字通り頭を抱えている。
時間軸はバラバラになり観る者の頭も抱えてしまう。
この手法はポール・ハギスのクラッシュだのパルプフィクションだのでさほど目新しくはないが、あそことここが繋がると中々のショックを味わえる。
ショーン・ペン、ナオミ・ワッツ、シャルロット・ゲンズブール、ベニチオ・デル・トロ…本当にこいつら普段から思い詰めてるんじゃないかと思うくらい凄い。
特にデル・トロは只者じゃないな。
息を引き取った後に21グラム体重が軽くなる。ネットで調べたけどいまいち真意はわからない。
事実は分からないが21グラムの正体はきっと魂的な事なんだろう。
全く救いようがないが現実だってそうじゃないか。
でも…21グラムの物をどうするかはあなた次第だ。
登場人物が笑ってしまうほどに笑わない、笑えないので逆説的に笑いの大切さが分かる不思議。