ねぇ素晴らしい

ウェイキング・ライフのねぇ素晴らしいのネタバレレビュー・内容・結末

ウェイキング・ライフ(2001年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

「線の中だけを塗る必要はない。はみ出していい」

本作は『スラッカー』と多くの点で対応している(折り紙のパクパクによる世界線の選択・街に降り立った男のタクシー上の会話〈リンクレイター同席!彼の指定した場所に主人公が配置される〉からはじまり、再出演の面々まで本当に数多く)が、冒頭の宣言通りこちらはリミッターがはずれている。夢の中だから人がすれ違うのを待たずに空を飛び、空間を切り刻んで、あいさつ抜きに哲学を語り出す。その自由度に伴い、会話内容のフランク度は下がり、暴力の気配はいっそう直接前にでてくる。喋りの中身の正確さはまあいいんです、正しいことは日常言語を扱うかしこが言えばいい。
『スラッカー』冒頭でまさしく夢の話をしていたリンクレイター本人が(夢についての映画をつくり)再び夢の話で締める。そのときに出たフィリップKディックの名はまた後の作品につながっていく。

一番最初にお邪魔する家は『ロンググッドバイ』のスターリングヘイドン邸かな。犬とブロンド。

こういうのは吹き替えでみたいときもある。