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あずみ2 Death or Loveのmatchypotterのレビュー・感想・評価

あずみ2 Death or Love(2004年製作の映画)
3.1
あずみ、ついに課せられた使命にその時が••••。
やっぱり結構印象的だったのでまた観てもこれは結構覚えてた。

「なんなんだ、これはぁ!?」

まさに、それに尽きる作品。
あずみが使命に没頭し、使命の達成に近づけば近づくほど、あずみの周りの人が次々にいなくなる。あずみのこの宿命みたいな物悲しさというか、避けられない重い道のりというか、思い描く自由や幸福を絶対的に諦めなければならない絶望的な定め。それはもう観ててまったく楽しい気持ちにならないほどに伝わった。

前作から生き残った上戸彩と石垣佑磨。
ここからどこへ向かうのかと思いきや、まさかの小栗旬がここで“別人”で登場。かなりの混乱と混沌をもたらす。ついでにエンケン氏も“別人”で復活。個人的には好きだから良いけども、もはや続編、やりたい放題。

とは言え、かなり豪華だった前作で結構人が死んで、続編はどこでどう盛り上げてくるか、と。

今回は味方側よりも敵側の顔ぶれがだいぶ揃ってる。北村一輝、からの、高島礼子。かなり攻めてる衣装。とても妖艶な甲賀の暗殺忍び。
栗山千秋も最初から妙な空気を醸し出し「やっぱりか!」と。彼女もまたこういう役が似合う。これぞ、動ける日本人女優。キリッとした顔が本当に映える。

が、すべて上戸彩が持っていく。全てを背負って持っていく。あずみという宿命を背負い、周りが減っていく中、周りに助けられながら、それでも使命を全うすべく前に進む。その強さが全てを持っていく。
前作よりも衣装の丈が若干短くなっているように感じるのは幻か。より大人びた雰囲気を従えて、見た目も覇気もより強くなっている。前回の出来事が彼女をまた強くさせたんだろうな、というのも感じられる。

もうテンション的にはエンケンの「可愛いなぁ〜」とほぼほぼ変わらない気分で観てたけど、これはこれで重みのある作品。

でも、その最後のそれはもうちょっとなんて言うか見せ場があっても良い気がするな。
むしろ、それまでが結構派手に色々と次々に発生しては乗り越える、を繰り返してきたので、少し観てるこっちが慣れてきてからの最後のカチコミだったので、そこはそれまでを超える何かがあっても良いのかな。スゴいのはスゴいんだけど。

なんて言うか、物事の発生は結構センセーショナルで派手なんだけど、それぞれの物事の結論が結構サクッと終わって次に行っちゃう感じ。あずみがそうして折り合いをつけていかないと彼女の信念が貫けないからなんだけど、何かもっとグッと来るけじめが欲しいと言えば欲しい。「え、それで終わっちゃう?」みたいな。

そういう意味で、派手で重たい宿命の話だけどサバサバしてる作品。
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