岡ゴズ

ドッペルゲンガーの岡ゴズのレビュー・感想・評価

ドッペルゲンガー(2002年製作の映画)
3.6
弾丸映画ツアー2本目。
シネマベーラにて。
本作はわかりやすいタイプの黒沢映画。十分娯楽性も高く、万人向けか。
機械に自殺させる。というラストはグッとくる。自分自身は何か他の意識が自分と認識する上で始めて、成立するただの器に過ぎない。つまり、客観的な視線、他者があって始めて、自分というものが存在し得る。というルールが、本作には通っているように感じる。
その上でのドッベルゲンガーの登場で、2人の役所広司が、自らが本物だと主張し合うようなありがちな展開は存在しない。
本体の役所広司が、ドッベルゲンガーをこれも自らである。と認めていく展開には、恐ろしさと感動があるように感じた。
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