ドッペルゲンガーの作品情報・感想・評価

「ドッペルゲンガー」に投稿された感想・評価

自分自身の幻影と出会う、自己像幻視のことであり、精神医学では自我障害ということになるのだが、本作品の早崎道夫(役所広司)には奇天烈な行動や言動はなく、映像の中では一貫した理性が存在している。この手の二重人格または多重人格的な物語は数多く存在するが、そうではなく、まるで『ドラゴンボール』のピッコロ大魔王のごとく、いきなり別の人格が早崎から分裂して、固体として肉体を存在させているところが面白い。最初は二人が同時にカメラに映ることはなかったのだが、物語が進むにつれて、露骨にお互いに対峙するようになるのが、不可解ながらも新鮮だ。
そして二人は争い、やがて決着がつくのだが、ドッペルゲンガーを見た者は死ぬという噂がある中で、消えていった方が本体なのかと思うとなかなか恐ろしい話である。
それにしても終盤からエンディングに向けてはこれまでの作品同様に物語の跳躍を見せてくれる。今回はアクション映画に変貌を遂げてくれるのだ。ただ、他の作品に見られるような衝撃、不条理感、恐怖はあまりなく、中途半端とまではいかないまでも、どことなく物足りない感じがするのだ。

しかし、役所広司の演技は上手く、見ものである。この作品は彼のために作られたと思えてならなかった。そして永作博美、ユースケ・サンタマリア、柄本明の3人がが濃厚な演技を見せてくれるので、全体的にかなりクセのある作品に出来上がっている。
痛快。黒沢清一本観ると他のもまとめて観たくなるから困る。渋谷TUTAYAに行かねば。
サスペンスからスタートした今作はあれよあれよと転がって不条理ギャグ満載のロードムービーになっていく。
黎明期のデジタル撮影故のチープ感が緊張感を和らげリラックスした雰囲気を与えてくれる。
2人3人…いや4つ?の相方、分身…を片付けた末に真のパートナーに見せるあの爽やかな笑顔よ。
傑作。
masa

masaの感想・評価

3.2
役所広司と黒沢清監督の黄金コンビ。

ドッペルゲンガーとは、自分自身の姿を自分で見る幻覚の一種。
自分とそっくりの姿をした分身。
同じ人物が同時に別の場所に姿を現し目撃される現象も指す。

役所広司が一人二役を巧みに演じている。役所広司好きな方にはたまりません(笑)。

医療機器メーカーのエリート研究者早崎(役所)は、過去に開発した血圧計が大ヒットしたことで、次の開発へ向けて周囲から期待を寄せられていた。
だが、今では助手と共に人工人体の開発を続けるも、スランプで、はかどらず、上司からもたびたび嫌みを言われていた。
そんなある日、早崎の前に突然、彼に瓜二つの外見を持つ分身“ドッペルゲンガー”が出現して……

若い永作博美とユースケサンタマリアが出ていてなかなか新鮮だった。
でもやっぱり役所広司だよな~。
1本の映画に、役所広司が1人では足りない人にオススメ!
役所が役所にキレる!
役所が役所をからかう!
役所が役所に駄々をこねる!

見終えた後にあと一人くらい役所広司が増えても良いと思えるようになるはず!


役所広司のキレ芸は天下一品!!
TOMO

TOMOの感想・評価

3.3

このレビューはネタバレを含みます

ドッペルゲンガーの出現により、自分の二面性を知る

キャストが凄い。
全員上手い。
ドッペルゲンガーとの会話で画面を割ってるのも面白い。
ラストはよく分からんけど、悪の部分をもつドッペルゲンガーを殺したはずが、段々悪に寄っていってる主人公が面白い。
ザン

ザンの感想・評価

3.6
つまりは何を表していたのか。悪く言えば、強欲。よく言えば、より強い自我による行動力に積極性。シャンパンを乾杯して座ってからの二画面(本体とそれ)に別れるシーンが印象的。
サイコサスペンスかと思ったら青春路線で驚きの映画。若干手癖感もあるが、リラックスした感じが良い。
タイトルのドッペルゲンガーであることの意味は介護ロボットの争奪戦に取って代わられ、介護ロボットは名前を奪われ「機械」としか呼ばれなくなる。まるでその規則性から外れ外れする主人公たちのように、動きを失った機械が落下する。そこに感じる多幸感。
inabow

inabowの感想・評価

3.6
ホラーかと思いきや、、
コメディ!とも言い切れない…なんじゃこれ笑。

映画における"活劇"の形を意識したという後半のぶっ飛び展開に注目です(オーディオコメンタリーでの黒沢監督による解説が超おもしろい)。こんな展開になるなんて、本作が始まったときは想像もつきませんでした。

相変わらず役所広司の演技も文句なし。

柄本明の豪快な退場ぶりには恐怖を覚えつつも笑えました。
堊

堊の感想・評価

3.7
ロボットの動きがすごい。ラストの崖の落ちっぷり。
そしてメイキングもオモロ。この頃の永作博美もいい。
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