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サンクタムのkonoesakutaのレビュー・感想・評価

サンクタム(2010年製作の映画)
2.1
 恐怖の形もいろいろあるが、地下2000メートルの洞窟という恐怖は私にとってはなかなか。

 ちょっとマニアックで申し訳ないが、ゲームのウィザードリーを思い出した。ダンジョンの奥に行けば行くほど敵も強くなり落とす武器やアイテムもいいものになる。でも地上に戻れなければ全部パー。おしりがピリピリするようなあの独特の緊張感。奥に行けば行くほど帰るのが難しくなる。

 ある日満員電車に乗っていて、急に電車が止まる。延々説明もなく止まったまま。私なら気がくるいそうになる。要はいつまで続くかわからない閉鎖性の恐怖。宇宙モノでもこんな閉鎖性は取り上げられるが。

 水の恐怖や通信が途絶える恐怖も加わる。

 惜しい映画だ。なんというか、恐怖の原点を見失っている。もう少しで超閉塞性ドラマを展開できたのに。

 Uボートとか、ポセイドンアドベンチャーとか、ああいうの。

 でもジェームズキャメロンは本作にそこは求めなかったのね。それはそれでいいか。