ナツミオ

ローズマリーの赤ちゃんのナツミオのレビュー・感想・評価

ローズマリーの赤ちゃん(1968年製作の映画)
4.0
WOWOW録画鑑賞
【特集・ハリウッドの名作ホラーをもう一度】

“悪魔崇拝者たちの陰謀”


オカルト・ホラー作品は苦手ジャンルだったが……
有名作ながら初鑑賞。
悪夢の様な描写にドキドキしながら観たが、面白かった〜♪♪
子供の頃に観ていたら絶対悪夢にうなされそう⁈

もしも妊娠中の女性のおなかの中の赤ん坊が悪魔だったとしたら……。
「戦場のピアニスト」の鬼才ロマン・ポランスキー監督による、ショッキングなオカルトホラーの伝説的傑作。

受賞歴
第41回(1968)アカデミー賞助演女優賞「ルース・ゴードン」

原題 『Rosemary's Baby』

1968年米作品137分
監督・脚本 ロマン・ポランスキー
製作 ウィリアム・キャッスル
原作 アイラ・レヴィン 「Rosemary's Baby」
撮影 ウィリアム・フレイカー
音楽 クリストファー・コメダ
出演 ミア・ファロー ジョン・カサヴェテス ルース・ゴードン シドニー・ブラックマー モーリス・エヴァンス ラルフ・ベラミー チャールズ・グローディン

(WOWOW番組内容より)
俳優のガイ(カサヴェテス)とその妻ローズマリー(ファロー)という若い夫婦は、ニューヨークのマンハッタンの古アパートに引っ越す。だが、アパートは以前から不吉な噂が絶えない場所だった。異様なそぶりを見せた隣人からペンダントをもらったローズマリーはガイの子どもを妊娠するが、次第に彼女は妊娠期特有と思われる情緒不安定に陥っていく。そんなローズマリーの不安はさらにエスカレートし、自分が悪魔の赤ん坊を産むのではと脅えるようになり……。

(WOWOW解説より)
「死の接吻(1991)」や「硝子の塔」、「ステップフォード・ワイフ」などの映画の原作者である人気作家アイラ・レヴィンの小説を映像化。
大都会ニューヨークを舞台に、悪魔崇拝が若妻に恐怖の体験をもたらすという当時としては斬新なアイデアを、畳みかけるような演出で見せきった。
「エクソシスト」「オーメン」など、続く1970年代のオカルト映画ブームの先導的役割を果たしたのも貴重で、今観てもまったく古さを感じないインパクトがある。
製作を務めたのが伝説のホラー監督ウィリアム・キャッスルなのも要注目。

現代のNYを舞台に、
悪魔の子を身籠ったと、恐怖に陥る若妻を描くオカルト・ホラー&サスペンス。

周囲の人々が悪魔崇拝者と思い、お腹の赤ちゃんを守ろうと次第に病んでくる若妻役をミア・ファローが熱演。
お馴染みのベリー・ショートのヘア・スタイルは中盤から。
若きファローは、美人で雰囲気も違う初々しさ。そして、ヌードも披露。

当時フランク・シナトラと結婚していたが、撮影中に離婚。本作出演が関係するのかは⁇
その後、ウディ・アレン監督と結婚していたのは有名。

サスペンス要素もあり、古い作品だが古さを感じなかった。

・舞台となるアパートの外観は、ジョン・レノンとオノ・ヨーコ夫婦が住んでいたことで有名なダコタ・ハウス(室内はセット撮影)とのこと。(Wikipediaより)

”悪魔崇拝“ とは⁇
日本人には馴染み薄いキリスト教と悪魔崇拝。これもカルト集団⁇


以下、ネタバレあり

【印象的なシーン】
・前半は、ローズマリーのマリッジ・ブルー⁈ で精神的に不安定になっている様に描かれ、隣人・老夫婦のおせっかいに辟易としながらも、夫も彼らの側についている様に感じるのは、ローズマリーの妄想⁇

・ローズマリーが見た悪夢が、本当だとわかった瞬間、悪寒が走る。

・彼女の味方だった童話作家、ハッチの謎の死。葬儀に出たローズマリーがハッチの遺品の本を受け取ってから、状況が劇的に変わるサスペンス要素が面白い。

・本の題名がアナグラム

・ハッチの手袋が無くなった訳

・仲間の俳優とネクタイを交換した夫

・ローズマリーが包丁を持って隠れたクローゼットの中、揺れる空のゆりかごを包丁の刃先で止めるシーンにドキッとする。

・そして、包丁を持ったまま、隣の部屋に乱入⁈ ここは血の嵐か⁇ と身構えてしまう。

・赤ちゃんの瞳孔が無い⁇
 一瞬だけしか顔が映らず。

この悪魔の申し子とも言える赤ちゃんをローズマリーは育てられるのだろうか…


・本作公開後、関係者たちやその家族が謎の病気、事故、事件(マンソン・ファミリー)が続いたことは偶然とはいえ気味が悪い。(忘備録へ)


「AFIアメリカ映画100年シリーズ」の「スリルを感じる映画ベスト100」(2001年)の第9位に選出。



【忘備録】
(キャスト)
・ローズマリー・ウッドハウス
Rosemary_Woodhouse
- ミア・ファロー

・ガイ・ウッドハウス Guy_Woodhouse
- ジョン・カサヴェテス

・ミニー・カスタベット Minnie_Castevet
- ルース・ゴードン

・ローマン・カスタベット
Roman_Castevet
- シドニー・ブラックマー

・エドワード・ハッチ Hutch
- モーリス・エヴァンス

・ドクター・サプスティン Dr._Saperstein
- ラルフ・ベラミー

・ミスター・ニクラス Mr._Nicklas
- エリシャ・クック

・ドクター・ヒル Dr._Hill
- チャールズ・グローディン

・ローラ Laura_Louise
- パッツィ・ケリー

・ギルモア
- ホープ・サマーズ

・グレース Grace_Cardiff
- ハンナ・ハーテレンディ

・テリー Terry
- アンジェラ・ドリアン

・ディエゴ
- デュルヴィル・マーティン

・クローディア・コンフォート
- キャロル・ブルースター

・ファウンテイン夫人
- シャルロッテ・ベルナー

・ペドロ
- ジェイミー・シモン・ゴメス

・シスター・アグネス
- ジーン・イネス

・ドナルド・バウムガウト
- トニー・カーティス

・Elise_Dunstan
- Emmaline Henty

【エピソード】Wikipediaより抜粋
・プロデューサーのウィリアム・キャッスルは、悪魔崇拝者とされる謎の人物から「苦痛を伴う病気を発症するだろう」という手紙を受け取った後で腎不全を起こし、回復するまでに映画の成功で得た勢いは失われた。

・映画公開から半年後の1968年12月、ポランスキーと同郷で音楽を担当したクシシュトフ・コメダは、同じくポーランド出身の脚本家だったマレク・フラスコらとの屋外パーティの最中、ふざけたフラスコに突き飛ばされて崖から転落し、脳血腫を起こして昏睡状態となった。また担ぎ込まれた先の病院はキャッスルが入院した病院であった。コメダは翌1969年4月23日に37歳で死去。
結果的にコメダを死に追いやったフラスコは、ポランスキーに呼ばれる前に住んでいたドイツに戻り、コメダの死のわずか2か月後に35歳で謎の死を遂げた。

・映画公開から約1年後の1969年8月9日、ロマン・ポランスキー監督宅がチャールズ・マンソンのカルト教団に襲われ、監督の妻だった女優のシャロン・テート、ヘア・スタイリストのジェイ・セブリング、監督の親友ヴォイテック・フライコウスキー、その恋人で有名コーヒーブランド「フォルジャーズ」の社長令嬢アビゲイル・フォルジャーが惨殺される「テート・ラビアンカ殺人事件」が起きた。亡くなったシャロン・テートも劇中のローズマリー同様、当時妊娠8か月の妊婦だった。
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