ザム

インディアン・ランナーのザムのレビュー・感想・評価

インディアン・ランナー(1991年製作の映画)
5.0
超傑作。自らを暴力で表現し、幸福から逃げる事しか出来ない男の虚しさとそれに相反する生き方の兄との対比にグッとくる。例え兄弟同士であっても簡単に人生は変えられないという事を、追いかける兄と逃げる弟という構図で表すのが天才的だと思った。

『息もできない』もそうだったが、この暴力で傷や弱さを隠す男が耐えきれず涙を流すシーンに毎回やられてしまう。

後はやはり締め方が素晴らしい。この生き方を選んだ男が行き着くラストとしてこれ以上ないものになってる。最後の兄の台詞も切ない。
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