いろどり

草ぶきの学校のいろどりのレビュー・感想・評価

草ぶきの学校(1999年製作の映画)
3.5
草ぶき屋根の家、川には渡し船に風車。あまりに美しくのどかな田舎の風景はまるでテーマパークみたい。作り物かと思ってしまうほど完璧な田舎の美しさがあった。文革前のゆるい時代にのびやかに育つ少年の在りし日の思い出を汗と涙たっぷりに描く。

少女への淡い恋心は可愛らしく、髪の毛が生えない少年のエピソードはじんとくる。親の事情で学校に通えなくなった同級生をなんとかして助けようとしたり、学校の先生の恋のキューピッドに奔走したり、一生懸命なサンサンがかわいらしい。子供たちはみんな俳優ではなく村の子供とのこと。素朴ながらみんなしっかり演技していて偉い!

病気をしたときの親の優しさが嬉しくて、ずっと治らないでほしいと思う気持ちが懐かしい。文革前だからかみんなで映画を観る場面もあった😊
原作の児童文学はベストセラーになったらしい。

ただ少年時代の思い出を詰め込みすぎて、1つ1つのシークエンスを味わう暇がなかったのが残念。

ラストは思わず吹き出してしまった。映画館ならきっと笑いが出ていたと思う。
最高のユーモアで締めくくるラストで評価もアップ。笑顔で終わる映画は良いね。
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