KOTAYOSHIDA

恐怖のKOTAYOSHIDAのレビュー・感想・評価

恐怖(2009年製作の映画)
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マジで分からない。それなりにストーリーがある中盤まで何とかついて行けていたがラストの30分で途端に何かを見失ったかのように分からなくなる。観終わった後はマジでポカンとしてしまった。当時映画館に行った人はもっとポカンとしただろうな。撮影や編集など映画的な魅力も少なく、手っ取り早い即物的なホラー演出もほぼ無い、ただただヤバいものを観ているのかもしれないという薄気味悪い感じが延々に続く。これが高橋洋が定義する恐怖の極致なのか、それも分からない。とにかく今の自分に容易く言語化できる何かではない。公開された当時も既にJホラーと言えば黒髪で白服の女の霊がクリシェになって久しい時だったとは思うが、90年代のJホラー表現がジェームズ・ワン以降の作家にも受け継がれて世界的にスタンダード化している今改めて観るべき作品なのかもしれない。演出や表現ではない恐怖それそのものを映像化したような怪作。インタビューを読んだら高橋洋監督が「表象化できないものを表象化しないまま描いた」的な事を言っていて更によく分からなくなった。
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