ねーじ

ザ・メキシカンのねーじのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・メキシカン(2001年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

20年以上前に見たのでほとんど覚えてなかったけど、思っていた以上にコメディ色が強い。

まず、主人公が信号無視でぶつかった相手がマフィアのボス。トランクに今から始末する相手を入れていたことがバレて懲役5年の間、マフィアの手下をさせられている、という設定が面白い。そういう仕事に不向きなようでヘマばかりしている。

今回はマフィアのボスの出所に合わせて伝説の銃をメキシコから持ってくるというもの。ついでにその受け渡し人も連れてくるというラストミッション。

本来彼女とベガスで結婚式をあげて暮らす予定だったがミッションが入った事で彼女ブチ切れ。出発前に彼女と別れ、彼女は一人ででもベガスに行ってやる!と言い出す。


主人公視点とその彼女視点でストーリーが進む。

「主人公視点」
主人公は出先で銃を手に入れるも、受け渡し人は街のお祭りで遊びで発砲する酔っ払いの流れ弾で死ぬわ、伝説の銃を積んだ車はパクられるわで酷い。しかも受け渡し人はボスの孫。

車と銃を手に入れるも、その伝説の銃を狙う奴らから狙われる。

ヘマばかりしているというので主人公の目付役が迎えに来たと思ったが実は主人公を殺して銃を奪おうとしているマフィアの裏切り者。

そいつから逃げるもパスポートが入れ違いになってしまい飛行機での出国出来ず、言い訳と思われて迎えにこない彼女にブチ切れられる。
 
車で国境を越えなんとか彼女と合流するも、出 所したボスに捕まる。
ボスとしては主人公が銃を人質に条件をふっかけてきてると勘違いし、「銃を渡す条件を言え」と話し合いを設ける。
必死に銃を探してボスに届けようとしてるだけの主人公は状況が読めず「銃を持ってこないと彼女を殺す」と条件をふっかけてきてるのはそっちだろう?と、食い違いがおきる。


「彼女視点」
ベガスへ向かう途中に黒人の殺し屋に襲われかけるがゲイの殺し屋に助けられるも、その殺し屋に捕まる。
理由は主人公が銃をちゃんと回収するまでの人質と、他の組織に捕まり銃と引き換えにするための人質とならないための保護。

そのゲイと話し合うにつれ、お互いに信頼関係が生まれ友情が芽生える。旅先でゲイに彼氏もでき、何故かハッピーな旅になりつつあった。

しかし最初に撃たれた黒人の殺し屋によってゲイの彼氏は殺される。

ゲイの殺し屋の質問で「愛し合う二人にどうしようもない喧嘩があったとして、どのタイミングで愛想を尽かすか?その答えは『そんな事は永遠にこない』」的なセリフにヒロインは感銘を受ける。

その後主人公と合流し三人でいるが、ゲイの殺し屋は主人公を殺そうとするも主人公によって返り討ちに合う。
実は黒人の殺し屋や本物のボスの手下で、ゲイの殺し屋は金目当ての偽物だった。

主人公にとってはただの偽物だったが、ヒロインにとっては友達で、悲しいシーンだったなぁ。


その後、主人公の目付役を殺し、銃をボスに返す。

ヒロインはゲイから聞かれた質問を主人公にするも、主人公の口からも『そんな事は永遠にこない』と言う返事がありハッピーエンド。


ブラピの演技!って感じの仕草がたくさんあってやっぱカッケーーってなった。
普通のシリアスな映画やバイオレンスな映画、ラブストーリーとして観ようとすると微妙かもしれない。
早い段階でこれはそういう風に見せたコメディだ、と思って見るとすごく楽しい。
1シーン、1シーンがそれぞれショートムービーのように面白い。

あんまり映画の事で知ったかぶりをする気も知識も無いが、ゲイの殺し屋が彼氏の死にショックを受けて椅子に座って風が入り込む窓(彼氏が飛び降りたところ)を静かに眺めるシーンはグッとくる。

他にも随所のカメラアングルにセンスを感じる。

いい映画だったと思う。
ねーじ

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