YasujiOshiba

ヒューゴの不思議な発明のYasujiOshibaのレビュー・感想・評価

ヒューゴの不思議な発明(2011年製作の映画)
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備忘のために

1)映画史の教本のような作品だけど、クロエちゃんの笑顔をみながら歴史のお勉強ができるのなら、こんなにうれしいことはないよね。

2)それにしても彼女、アメリカ生まれのはずだけど、この映画ではブリティッシュ・アクセントじゃなかった?でも、ほんとうならフランス語でやるべき舞台設定なので、ブリティッシュにすることで、ヨーロッパ感を出そうとしたのかな?

3)そのクロエちゃんを連れて、主人公の少年が潜り込んだ映画館で上映されてたのがハロルド・ロイドの『要心無用』 Safety Last! (1923) だから、第一次世界大戦後であり、第2次世界大戦の前。そのころって、映画がようやく芸術的表現として認められはじめたころなんだよね。それまでの映画は、ただの見世物であって、その芸術的価値なんてあまり考えられなかったんだね。

4)そんなことを含めて、この映画は映画学校の教材として最適なんじゃないかな。なにせ監督は(イタリア風に記すと)マルティーノ・スコルセーゼ。彼は映画を監督するだじゃなくて、1990年には非営利団体の The Film Foundation を設立し、名作フィルムの修復や保全に力を入れている。

5)リュミエールの映像もあるし、もちろんこの映画がオマージュをささげているメリエスの映像もたっぷり見ることができる。一緒にみてた娘なんて、ロイドやキートンの映像にびっくりしたみたい。すぐさま、YouTube で何本かキートンの映画をおいかけて、すっかり寝るのが遅くなってしまった。
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