世間が思うマーティン・スコセッシ色とは異なる映画だが、シネフィルである彼を考えるとこのような作品が生まれるのも不思議じゃ無い。
映画という芸術を豊かにさせたSFXの創始者のジョルジュ・メリエスをモチーフにした本作。大学の映画史の授業で観た『月世界旅行』を観て感銘を受けたのを思い出す。まだ幼きエイサ・バターフィールドとクロエ・グレース・モレッツの探究心溢れる様は素晴らしい。映画という芸術を生み出した先達に捧ぐ最大のオマージュ。
あとジョルジュ・メリエスの出自がマジシャンだったのは初耳。映画を一過性のブームとして終わらせず、人生に彩りを与えてくれる芸術として身を捧げた人という印象を受ける。