もこもも

お早ようのもこもものレビュー・感想・評価

お早よう(1959年製作の映画)
4.1
高度成長期を迎えた日本の人々の生活を切り取った心温まるほのぼのコメディ

これまた素敵な小津作品
日本人の特性がよく出ている
洗濯機やテレビが普及し出した
高度成長期の日本に暮らす人々の姿が
描かれているだけでも魅力的やのに
家族の悩み、ご近所の悩み
子供の悩み、定年した大人の悩みが
丁寧に切り取られていて味があった

「アイラブユー」

林兄弟が可愛らしくて好き
特に弟の勇ちゃんが最高にキュート
「アイラブユー」を言うところとか、
「僕知らないよ」で舌出すところとか、
「嘘だよ、あの顔嘘だよ、笑ってるよ」とか、
嬉しさをフラフープで表現するのとか、
腕上げて回す仕草とか最高に可愛くて
今すぐにうちの子にしたいぐらい笑
自分の家にテレビがきた時の
兄弟2人の嬉しそうな姿に喜びを感じた

小津監督作品で使われるBGMは
いつもどこか懐かしさを感じて好き
現在の暮らしより全然質素やのに
なんかキラキラして映るから不思議
近所の関係も繋がりが強くて
情報が早いからこそ間違ったことも
すぐに広がる等の面倒さはあるけど
今の都会にはないものやなぁって
電車のホームで天気の会話以外出来ない
2人がピュアで可愛らしくて好き

「無駄があるからいいんじゃないかな、世の中」
もこもも

もこもも