みおこし

お早ようのみおこしのレビュー・感想・評価

お早よう(1959年製作の映画)
3.8
小津安二郎監督作品。
テレビを買ってもらえない2人の兄弟の親に対するデモ騒ぎを中心に、豪華キャストとともに様々な人々のご近所付き合いの騒動を描いたホームドラマ。

低めの定点カメラなど、小津安二郎作品ならではの要素は健在。淡々とつづられる家族の些細な出来事についついクスリとなってしまいました。往年のTBSドラマ『寺内貫太郎一家』をどこか彷彿とさせる、昭和のホームドラマという感じでした。

個人的に杉村春子さん扮する婦人会の会長と、そのおばあちゃんとのお金にまつわるエピソードがリアルで笑ってしまいました。お互い嫌味を言いまくりで最高!!
俳優の中井貴一さんのお父様である佐田啓二さんがとにかくカッコいい!そして息子さんにそっくりですね。
昭和を代表する豪華キャストを余すところなく起用するところも、小津監督ならではの手腕だなと...!

幼い兄弟2人のいじらしい感じもまた最高。親と口をきかないように、ジェスチャーだけで給食費のことを伝えようとするシーン、特に爆笑でした!
ラストもついついほっこり。
誰でも観やすい素敵な名作でした!
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