もんてすQ

麗猫伝説 劇場版のもんてすQのレビュー・感想・評価

麗猫伝説 劇場版(1998年製作の映画)
2.7
突如引退した大女優が、なぜか昔と変わらぬ容姿で暮らしていることが週刊誌記者によって明らかに
彼女のカムバックを画策する映画関係者たちの意に従い、孤島の屋敷へと若き脚本家が潜入することとなる...みたいな話
映画ではなく、日テレで80年代に放送された火サスの再編集版

監督は、日本国外では最も有名な映画作品と言っても過言ではない『HOUSE』を手がけた大林宣彦
大林作品らしく、ストーリーがどうこうよりもシーンごとの映像を重視してる感じ
風吹ジュン(若い!)が屋敷で遭遇する怪現象は見てて意外と怖いし、柄本明がいきなりクルクル回ったりバク転したりしてて『HOUSE』みが強い
だからお話自体は意味がよくわからない終わり方(『サンセット大通り』ベースなのは漠然と伝わるけど)
ただサイレント映画時代の大女優・入江たか子を起用しているだけあって、彼女への深い敬愛の念は感じられる作品
また途中降板する映画監督のセリフから、衰退する映画業界への憂いのようなものも伺える

火サスでこんな作家性の強い、アヴァンギャルドな内容が放送されていたとは驚き
DVDには『デデデデッデーレー♪』のテーマや、岩崎宏美の主題歌まできっちり収録されていた
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