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ジョゼと虎と魚たちのjpnのレビュー・感想・評価

ジョゼと虎と魚たち(2003年製作の映画)
4.5
劇的な展開や緻密に詰められた物語があるわけじゃないけれど、人同士の些細な関わり合いから変化していく心の距離感だったり揺れ動く感情の機微の描き方がひたすら繊細で、それが映画全体を貫く艶かしさや危うさと相まって終始切なかった。
考えても仕方がないことは考えない主義だと語っていた主人公はだからこそ涙を流すのだし、古本越しに触れる世界を歩いていたジョゼは今まで通り台所を飛び降りる。
淡い解像度で細かな情緒を写す映像の儚さ。
この頃の邦画の温度感ってすげーリアルに感じる。
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